遊ぶ園長先生がときめいた遊び日誌~保育園の遊び環境を考える

みんなの喜ぶ顔が見たい!園児たちと先生たちのモノづくり―保育園の遊び環境を考える#5

2021.07.30

みんなの喜ぶ顔を楽しみに、花火大会や星空を作り上げた園児たち・先生たち。園長先生が語る保育園の遊び環境、第5回目です。

みんなの喜ぶ顔が見たい!園児たちと先生たちのモノづくり―保育園の遊び環境を考える#5

「自分の好きなこと」「自分がおもしろいと思うこと」をずっと大切にしてきています。
絵本、おもちゃ、木育、そしてモノをつくること。
絵を描いたり、おもちゃを手作りしたりすることが大好きです。器用でもなく、センスがよいわけでもないですが、手を動かすことが楽しい。そしてその先にいつも「子どもたちを楽しませたい」「子どもたちの喜ぶ顔がみたい」というわたしなりのホスピタリティがあります。

その気持ちは、もしかしたら他の先生たちや、子どもたちにも共通しているかもしれません。

今回は、「喜ぶ顔が見たい」という気持ちが連鎖した、子どもたちと先生たちのモノづくりのお話です。

手づくりの花火大会

昨年のことです。
コロナ感染拡大防止のため、毎年恒例だった地域の夏祭りや花火大会があちこちで中止になりました。保育園の行事も規模を縮小したり内容を検討したりを余儀なくされました。

そんななか、年長組の子どもたちが「保育園のみんなが楽しめるように」と考えて準備してくれた花火大会、すてきに開催することができました。
室内が少しずつ暗くなり、紙てっぽうを鳴らして「パンパン」
みんなの手拍子「パチパチ」の音の演出と舞台一面に広がる、みんなで描いた花火の絵はとても感動的でした。

わたしは、年長組が小さなクラスの子どもたちにナイショにして、何日もかけて製作していた様子を知っていました。
何もないところから、自分たちで考えて準備をしてくれた気持ちがうれしかったです。

そんな年長さんたちに何かプレゼントをしたいと思い、いろいろ考えて先生たちに相談しました。
「花火大会が中止なら、保育園の屋上で花火を打ち上げよう!」

こういう時、ちょっと驚きながらもおもしろがって賛成してくれる先生たち。
花火大会を前もって告知すると、保育園の周辺が混雑して大変なので「お家から見てね」と案内し、地域や自治会長さん、役場、消防署、警察署にお願いし、開催することができました。
このとき、花火を打ち上げることよりも諸々の大変さを知り、この花火大会は最初で最後になりましたが、これがきっかけに、コロナ禍にあってもできない理由をさがすことより「できることは何だろう?」と考えるようになりました。

園児たちの絵が満天の星空に!

そして、今年の夏。

わたしたちの園では大きな紙にフィンガーペインティングやぬたくり遊びをよく行います。

そのときの「えのぐのおまつりみたい」とか「宇宙みたい」と子どものつぶやきからヒントを得て、真っ黒な布に蛍光絵の具で「絵の具のおまつり」をしたのです。

その後、年中の4人の先生たち、子どもたちにうれしいびっくりをさせたいと、テントにその黒の布を貼って、プラネタリウムを作ったのです。

「しほせんせい、ちょっといいですか~」
誘われるまま、わくわくルーム(遊戯室)に行くと、テントが1つ立っていました。
中に入ると、子どもたちの遊びの足跡が満天の星となって輝いていました。

BGMも優しく流れています。
「すてきすぎます」
明日、子どもたちがどんな顔をするのか、それだけを楽しみにこれだけの準備をした先生たち。
わくわくルームにできた「プラネタリウム」。少人数で入った子どもたちの「うわぁ」「おほしさまいっぱい」など、喜ぶ声が聞こえてきます。
外で「早く入りたい」「次はぼく!」と期待しながら待つ子どもたちもわくわくした様子でした。

このプラネタリウムは今、おとうさんやおかあさんにも見てもらいたいと言うので、招待券をお配りし、予約制で絶賛開館中です。
いつも子どもの声に耳を傾け、保育者自身が「子どもたちを喜ばせたい」「びっくりさせたい」と、遊び心をもって共に楽しむ保育園、わたしはとても気に入っています。

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加藤 志保
執筆者保育園長、おもちゃコンサルタントマスター、ぎふ木育指導員
加藤 志保
公立保育園で保育士として勤務後、私立保育園に。保育園では「おもちゃの広場」を開催し、子どもの発達や興味に合わせた遊び環境を日々考えています。遊びに夢中になる子どもの姿を、保護者や保育者に伝えていきたいと思っています。

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