
皆さん、こんにちは。おもちゃコンサルタントの笠嶋博子です。
普段は保育園に勤務する保育士です。地域で月に一回「おもちゃの広場」を開催しています。
ほかにも、東京おもちゃ美術館でおもちゃ学芸員のボランティアをするなど、様々な形で『おもちゃと遊び』に関わっています。
この連載を通して、コマの魅力や「楽しむポイント」「遊び方」をお伝えしていきます。
投げコマがなかなか回せず、何年も苦戦していた私ですが「うちのコマ」(たすくる工房)という初心者でも回しやすいコマと出会い回せるようになりました。
投げコマで遊んでいくうちに、
コマを空中に投げて手のひらに乗せる「手乗せ」という技がある事を知りました。
不器用な私は手乗せの練習をするのですが、いつまでたっても出来ず悔しい思いをしていました。
が、なんとこれが簡単に成功する魔法のような道具「コマつまみ」があるのです!!
この「コマつまみ」をおもちゃの広場や職場の保育園で出して遊んでみました。
すると、どのような反応が生まれたと思いますか?
また、どのような遊び方や発見があるのでしょうか?見ていきましょう!
目次
魔法の道具コマつまみ
「コマつまみ」とは回っているコマを磁石の力で持ち上げてくれる道具です。
コマ側に磁石がくっつく金属のキャップが付いています。
持ち上げ方には二つの方法があります。
①一般的なこまの場合
こまの軸に磁石がくっつく金属入りのキャップをはめこみ、こまつまみで持ち上げる。
②うちのこまの場合
私は保育園やおもちゃの広場等、低年齢児とおもちゃで遊ぶ機会が多々あります。
一般的なコマを使うのは危ないなと感じる時は、コマの軸が尖っていない、軽くて、室内でもどこでも回せる「うちのコマ」をオススメしています。
ただ、「うちのコマ」はコマつまみに対応するキャップがくっつかないので、ネジを入れ加工します。
コマの軸にキリなどで穴をあけネジを差し込みます。ネジはステンレス製だと磁石がくっつかないので注意します。
そして、こまつまみで持ち上げます。
ママと同じ遊びが出来て嬉しい!ママと2歳の親子エピソード
これは私が行っている子育て支援の現場のお話です。
まずは「おもちゃの広場」でコマつまみを使って遊ぶ親子の動画をご覧ください。
ママが投げコマをまわすと2歳のお子さんもコマを回したそうにしています。
ママが紐を巻いて子どもと手を添えて、投げコマにチャレンジをしました。
何度もコマを投げるのですが、回す事はできません。
段々と子どもの表情が曇ってきたので、
遊びの流れを変えてみようと、コマつまみを出して回っているコマがつまめる事を伝えました。
すると、
その子はママが回したコマをつまんで自分の顔に近づけ、コマが回る様子をじっと見ていました。
ママがコマを投げる!
その子がコマをつまむ!
を繰り返し、とても嬉しそうでした。
何度も繰り返してコマをつまみ上げては、自分の手に乗るかな?と楽しんでいました。
ママと同じようにコマが投げられなくてもコマを持ち上げられたことで「一緒に遊べた」と感じ、
嬉しくて何度も何度も飽きる事なく遊び続ける姿がとても印象的でした。
コマが回る様子を間近で見たい!1歳児クラス編
実は私が勤務する保育園でもこの「コマつまみ」を使った事があります。
お正月遊びで投げコマを1歳児クラスで回してみせました。
「うちのコマ」は色もカラフルなので子どもたちはすぐに興味を持ってくれました。
しかし、興味がるありすぎるからこそ、回っているコマを触ってしまいます。
「回っているコマを触ったら動きが止まるんだよ」と説明してもハテナの表情。
そこで、子どもたちが回っているコマをそのまま近くで見られるにはどうしたらいいかを考えました。
「筒けん」というグッド・トイがあります。
その筒に筒キャップを付けて、コマを上に乗せる技をしていた知り合いがいたのを思い出しました。
筒に筒キャップをつけて、その上に回っているコマを乗せたら触らずにしかも間近でコマが見られるのではないかと思い、実行してみました。
すると、コマに触る事なく回る様子を見ていました。
普段はとてもやんちゃな男の子がじーっと静かにコマを見つめていたのです。
他の子が「かーしーてー!」と言った時に、
いつもなら「だーめだよー」の言葉がすぐ出てくるのですが、
「いーいーよ!」というやり取りも生まれました。
「順番こね」とやんちゃな男の子は言い、その日はずっと私がコマを回しては筒の上に乗せる。それを子どもたちが順番で筒を持ち間近で回るコマを見る!が延々と繰り返されました。
この月齢でとても集中していたのも驚きでした。
子どもたちの「これしたい」にすぐ応えられたのはコマつまみのおかげでした。
子どもたちの興味、関心にダイレクトに応えたことで「順番で回るコマを見て見よう」というこどもたちなりのアイデアが出たのが素敵でした。
おまけ ~手にコマを乗せたい2歳児~
コマつまみの話ではないのですが、
投げコマを保育室で出した時の素敵なエピソードを紹介したいと思います。
2歳児のクラスでもお正月遊びでコマを出して遊びました。
その時、私は投げコマの手乗せをしてみたら偶然にも手に乗りました。
それを見た子どもたちが「私の手にも乗せて」「僕の手にも乗せて」と「乗せてコール」が起きました。が、何度チャレンジしても手乗せは成功しませんでした。しかもその日はコマつまみを忘れてしまい無い状態で焦りました。
手乗せは諦め、床にコマを回して何かですくって子どもたちの手に乗せようと私は頑張りました。絵本、おままごとのお皿やお盆等様々な物で必死にすくえるかを試していると、「これはどう?」とコマをすくえそうな物を子どもたちが次々に持ってきて協力をしてくれました。
保育室にたまたまあったラミネートの紙が丁度いい具合にコマをすくえて子どもたちの手の平に乗せる事が出来ました。
しかし、何度乗せても子どもの手の平からコマがするっと落ちてしまいます。
子どもたちは「あれ?」という表情でしたが、何度か繰り返すと
「ててをさ、こうやって(ピーンと広げている)やればいいんじゃないの?」
「両方の手をくっつけるからここに(乗せて)」
するとなんと、子どもたち自ら工夫してどうやったらコマが手のひらから落ちないかを考え始めたのです。
コマつまみからそれてしまったエピソードですが、コマを出すことで起こった子どもたちの諦めないで工夫する力が生まれた素敵な出来事でした。
まとめ 道具を上手く使った遊びとは?
投げコマがなんとかできるようになり「手に乗せる技」をチャレンジしてみたのですが、練習しても出来ない。そんな時「道具に頼る」のもありですね。
回っているコマを「コマつまみ」でつまんで持ち上げる事で手の平に乗せられ「出来た」の達成感が味わえました。
私の場合はここから更に練習してみようという気持ちにもなり今も練習を頑張っています。
そんなきっかけづくりにもなる道具でした。
今回、私の勤務する保育園で投げコマとコマつまみを使って遊びました。
投げコマはどうしても5歳くらいの大きな子向けと思われがちですが、
「コマつまみ」を使う事で投げコマをするのは難しい1.2歳の子どもたちにもコマが回る様子を間近で見せられました。
「おもちゃの広場」での親子のコマ遊びでも、コマつまみがあったからこそ、遊びが繰り返されました。
遊びの中で道具の在り方、使い方次第でこんなにも発見や気づき、コミュニケーションが生まるのだなと実感しました。
技の上達にこだわりすぎず、道具を使いこなす事で遊びがより楽しくなります。
皆さんも是非遊びを広げる一つの方法として道具を使いこなしてみてくださいね。

- 執筆者保育士、おもちゃコンサルタント、筒けんアンバサダー
笠嶋 博子 - 毎月一回地域で「おもちゃの広場」を子ども食堂さんとコラボ開催中!おもちゃライブラリーというおもちゃの貸し出しもしています。 月数回は東京おもちゃ美術館のおもちゃ学芸員をしたりと「おもちゃ」×「遊び」がライフワークです!!
コマ遊びがもっと楽しくなるアイデア集
遊ぶ育む2026.07.31
