
皆さん、こんにちは。おもちゃコンサルタントの笠嶋博子です。
普段は保育園に勤務する保育士です。地域で月に一回「おもちゃの広場」を開催しています。
ほかにも、東京おもちゃ美術館でおもちゃ学芸員のボランティアをするなど、様々な形で『おもちゃと遊び』に関わっています。
この連載を通して、コマの魅力や「楽しむポイント」「遊び方」をお伝えしていきます。
コマは「独り」で「楽しむ」と書いて「独楽」と読みます。 勿論、一人で練習して遊ぶのもいいのですが、今回は皆で遊ぶとより楽しいコマとその遊び方を紹介したいと思います。
コマは一人でしか遊べないもの?
私は地域でおもちゃの広場を開催しています。
コマを出した時の反応で多いのが、家族で来て例えばお父さんはコマを回したくて手に取りますが、子どもが興味示さず違うおもちゃに行ってしまい、「一緒に遊ぼう」とお父さんが声かけても「出来ない」「難しいから嫌だ」と返事してコマで遊ばないパターンです。
この家族の事例のように、コマを複数人で遊びたいときに簡単に楽しめる方法はあるのでしょうか?
そして、コマって自分で回す事が出来ないと遊べないと思っていませんか?
複数人で、しかも自分がコマを回さなくても遊べるのが「五段重ねコマ」というコマなのです。
五段重ねコマとは
2020年にグッド・トイ(※)を受賞しているコマです。
このコマは一番下の土台が糸引き独楽になっていて、その上に五段のコマを一つずつ重ねていく遊び方をします。
一番下の土台のコマは穴に紐を通し、引っ張りコマを回します。
穴に紐を通す集中力やコマを強く引っ張る事で回転をかけるコツをつかむまで試行錯誤のコマです。
また、回った土台に五個のコマを重ねていく集中力と全部重ねる達成感が味わえるコマです。
※グッド・トイ:遊びのスペシャリストであるおもちゃコンサルタントが毎年投票して選ばれるおもちゃの事。コミュニケーション能力や五感に訴えかける良いおもちゃの事。
みんなで楽しもう
ある日のおもちゃの広場でお爺ちゃんとお孫さんとお母さんが来ました。その時に五段重ねコマに興味を持っていたので遊び方の説明をし、ある提案をしてみました。
一番下の土台をおじいちゃんに回してもらい、五段の五個のコマはお母さんに重ねてもらう方法です。
一番下の土台のコマはしっかりと回転しないとフラフラしてしまうのですが、何度か回してキレイに回るようになりました。
お爺ちゃんが回すのを頑張る姿にお孫さんは「頑張れ、がんばれ」と応援していました。
そして五段のコマを重ねていくのですが、一番最後の小さなコマを重ねるのが中々難しくて後もうちょっとの所で乗らず、見ていた人全員で「あーあ」と、はもってしまい大爆笑でした。
私が他の来てくださるかたにおもちゃの説明などをしている間に何度も五段重ねコマに挑戦してくれ、嬉しそうにお母さんが「全部乗りました」と報告に来てくれました。
周りで見ていた人も私も喜びで溢れました。
このようにコマをみんなで楽しむ方法があるのです。
遊びとは必ずしもおもちゃを持って遊ぶことが遊びではなく、この五段重ねコマの「頑張れ」と応援する子どものように、見て一緒に楽しむ事も遊びの一つです。
ある児童館でおもちゃの広場を依頼されて開催しました。
児童館なので参加は小学生が多かったのですが、ある一人の子どもが五段重ねコマに興味を示しました。
遊び方を説明しましたが下の土台を回すのは難しかったらしく、一番下は私が回し、五段のコマを重ねていくのを頑張っていました。
全部のコマを乗せるのに苦戦していると近くにいた同い年位の子どもが「一緒にやってもいい?」と尋ねてきて二人で協力して五段乗せられるかを楽しんでいました。
2人は友達ではなかったようですが、コマを通して「まだいけたんじゃない?」「おしかった」と言いながら次第に仲良く遊ぶ姿が見られました。
番外編
このコマを家に置いておいたときにわが子は五段のコマを一個ずつばらばらに回してどのコマが一番長く回るかを実験していました。
このコマの遊び方をおもちゃの広場で紹介したときに五段に順番で重ねていくのが難しくて五段重ねたままの状態で乗せている人もいました。
そういう柔軟さもありだなと思いながら見ていました。遊び方に正解はないので、楽しいなと思える方法をみつけていくのも良いですね。
まとめ
この五段重ねコマを大人のグループに紹介したときに回るコマの土台の上に大きな順からコマを重ねようとしていたのですが、実は大きさがバラバラでも重ねていけるのです。
(ただし一番小さなコマは一番上にしか乗りません)
このように遊びには決まりが無く、みんなで「どうしたらいいかな」とワイワイ楽しむこともできます。
この五段重ねコマはみんなで遊ぶと会話や笑いや繰り返しが生まれる素敵なコマです。
実際に小学生の二人が協力して遊んだ例のように、コマが人と人を繋げてコミュニケーションが生まれました。
コマは一人で遊ぶのも楽しいですが、こうやってみんなで遊ぶ事もできます。
今回は「みんなで遊ぶコマ」の具体例として「五段重ねコマ」を紹介しました。
...が、このコマが無いとみんなで遊べないのではなく、皆さんも是非お持ちのコマで協力して皆で遊ぶ方法を考えて楽しんでみてくださいね!!
~今回遊んだコマ~
☆五段重ねコマ(つばき作業所)

- 執筆者保育士、おもちゃコンサルタント、筒けんアンバサダー
笠嶋 博子 - 毎月一回地域で「おもちゃの広場」を子ども食堂さんとコラボ開催中!おもちゃライブラリーというおもちゃの貸し出しもしています。 月数回は東京おもちゃ美術館のおもちゃ学芸員をしたりと「おもちゃ」×「遊び」がライフワークです!!
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