遊ぶ小学生にワクワクとドキドキを 学童でアナログゲーム始めませんか?
学童でおすすめ!年齢による差のつきにくいアナログゲーム3選
2023.01.06
学童でアナログゲームを取り入れるなら、どんなゲームを選べばいいの?選ぶ際のポイントとおすすめゲームをご紹介します。

はじめまして。
新米おもちゃコンサルタントのハヤシ ケンジと申します。
普段は自営業のパン屋のかたわら、ここ数年は趣味のボードゲームを使って、子育て支援や学童・放課後児童クラブでの遊び支援をしています。
この連載では、学童でおすすめのゲームの選び方や、遊ぶときのポイントをご紹介していきます。 第2回のテーマは「ゲームの対象年齢」です。
目次
対象年齢はあくまでも「参考」。幅広い年齢で遊べることが大事
ゲームの箱には「対象年齢」が書かれています。
僕もそうですが、いざ学童で遊ぶ目的で購入するとなると大体「6、7歳~」と書かれたものを選びがちです。
ただこのくらいの年齢は特に成長度合いがひとりひとり違います。
中には大人でも頭を悩ませるようなゲームをすんなりやってしまう子もいます。
なのでゲームに書かれている対象年齢の表示は参考程度に考えて良いかと思います。
それよりも学童でオススメするゲームは
「幅広い年齢で楽しく遊べるもの」です。
規模の大きなところなら同じ学年の子同士で遊ぶ機会も多いと思いますが、多くの場合は学年入り乱れて年齢関係なく遊ぶというところが多いのではないかと思います。
また今の時代、そういう貴重な機会も学童ならではではないでしょうか。
幅広い年齢で遊べるゲームの特徴
特に人数が多いであろう1年生~4年生くらいの子たちが一緒に遊べるゲーム、つまり、年齢による差が出にくいゲームの特徴とは
「子どもたちひとりひとりが自分のペースでゲームを進められる」ということです。
逆にスピード勝負のものや計算、語彙力などが勝敗を左右するものは、避けるようにしています。
具体的にはどんなゲームがいいのか、3つご紹介したいと思います。
幅広い年齢で遊べるゲーム1 キャプテンリノ

多くの児童施設や保育園にもある定番ゲームです。やり尽くした子もいるかもしれません。
が、やっぱり面白い。
簡単に言ってしまえばカードでやるバランスゲームです。(右写真の巨大版は通常版の9倍の面積!)
倒れるか倒れないかドキドキしながら、男女問わずキャーキャー言いながら遊んでいます。
ポイント1:机の上よりも床で遊ぼう
積み上がっていくと意外と高くなるので見てるだけで楽しそうです。揺れの心配がなければ、身長の事も考えて机ではなく床で遊ぶのがオススメです。
ジェンガなどよりも崩れた時の音が静かなので音に敏感な子にも配慮できるのが嬉しいポイントです。
ポイント2:指示カードは最小限にするとわかりやすい
屋根になるカードには「次の人1回休み」や順番が「反対周り」になるカードがありますが、木でできた「リノのコマを屋根に置く」カード以外は無視して遊ぶ方が遊びやすいかと思います。
たまに屋根のカードを間違えて折ってしまう子もいますが、そういった多少のカードの紛失や破損にも耐えられます。
ただ木製の「リノのコマ」だけは1つしかないので注意が必要です。
以前こちらが紛失して困ったのですが、一人の子がダンボールの切れ端を使って即席で駒を作ってくれました。(写真撮っておけばよかった)
自分オリジナルコマを作って遊ぶのもおすすめです。少し重みがある方が面白いので調整してみてください。
幅広い年齢で遊べるゲーム2 窓ふき職人

うって変わって見た目はなかなか地味めなゲームですが、思わず最後までやってしまう、よくできた視覚を使うゲームです。
6枚の大きなカードに複数の窓が書かれています。これは全部微妙に大きさが違う窓です。
小さいカードに1つ書かれた四角が、大きなカードのどの窓かを当てるゲームです。
ポイント1:負けず嫌いな子にもおすすめ
なんと言ってもこのゲームは「早い者勝ち」ではないところがおすすめです。
他の人のマネをして同じ窓にコマを置いてもOK。
複数人が正解の場合は、まだ使ってないカードの束からランダムでカードを渡します。
僕はよく、スピードタイプのゲームが苦手な子や負けず嫌いな子と一緒に遊びます。
負けず嫌いの子は、適度に小さな負けと小さな勝ちを繰り返す事で負けに慣れていく事があります。
ポイント2:大人も小学生も対等に遊べる
窓の大きさは本当に微妙な違いなので、大人でも子どもでも対等に遊べるがよいところです。子どもたちは意外と大人の手加減に敏感だったりします。
大人と本気で遊べるゲームはそんな多くないので、このゲームはオススメです。
ただ中には選択肢が多すぎて難しく感じる子もいるので、そういう場合は大きなカードの数を減らし、窓の数を相対的に少なくして遊ぶと難易度調整も可能です。
幅広い年齢で遊べるゲーム3 宝石がいっぱい

2022年度もっとも活躍してくれたゲームです!
少し小さめの「採掘カード」(写真左)をテーブルに広げて、1枚選んでめくります。
何も書いてなかったらそのまま次の人、宝石マークがついていたら得点の書かれた「宝石カード」(写真右)をゲット!というシンプルなゲームです。
ポイント1:神経衰弱よりもシンプル、運の要素が強い
記憶力がメインのゲームでありながら「神経衰弱より覚えることが少ない」という特徴があります。
1度めくられたカードはそのまま残るので、覚えるのは「何も書いてないカード」だけ。あとは運次第。
ポイント2:逆転勝利もあるので最後まで続けられる
細かいところですが「後になるにつれて宝石カードの得点が高い」というのも嬉しいポイントです。
つまり最後まで逆転優勝の可能性が残っているので途中で投げ出してしまうという事例も少ないです。
内容物の宝石のイミテーション(写真左上)や宝石辞典なども嬉しい特典です。
注意点としては、めくるカード中に1枚だけ「怪盗」と言って他人のカードを1枚奪えるカードがあります。
ケンカになるなどのトラブル防止のため、遊ぶ様子を見ながら、使うか使わないかを大人が決めると良いと思います。
* * *
いかがでしたでしょうか?
今回は「幅広い年齢で遊べるゲーム」という切り口で幾つかゲームをご紹介させて頂きました。
次回は「プレイ人数」に着目したいと思います。
今回のゲームは最大人数5~6人で遊ぶもので、人数が多ければ多いほど楽しくなりますし、なんならゲームに記載の人数以上でも遊べます。
ただ、ひとりひとりの待ち時間が長くなるのであまり人数が多すぎるのも問題です。
逆に人数が少ないと、特に2人で遊ぶとなると面白さが半減してしまうものも多いです。
なので次回は「2人で遊ぶゲーム」と「大人数で遊べるゲーム」を2つご紹介したいと思います。
お付き合いいただけると幸いです。

- 執筆者おもちゃコンサルタント。「さぬきファミリーゲーム俱楽部」会長。
ハヤシ ケンジ - 香川県丸亀市でパン屋をしながら趣味のボードゲームを活かした市民団体「さぬきファミリーゲーム俱楽部」を設立して活動をしています。学童での体験会や自主イベントの他、地元をテーマしたボードゲームを製作しています。
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