遊ぶ【連載】季節を楽しむ、日本の色いろ

10月[神無月・OCTOBER]/ハロウィンガーランドをつくろう!

2019.09.20

10月の行事としてすっかり定着したハロウィン。オバケやかぼちゃがゆらゆら揺れる飾りを作りましょう!連載第8回。

10月[神無月・OCTOBER]/ハロウィンガーランドをつくろう!

◇ 10月は神さまがいない月?

一弾と涼しさが感じられ秋が深まる10月。今月は日本中の八百万の神が出雲の国(島根県)で会議をするため集まるとされていて、神さまが出かけてしまう月として「神無月」と呼ばれています。でも出雲の国は神さまが集まるため、この地方では「神在月(かみありづき)」と呼ばれています。

◇ “森のたまご”どんぐり

1977年、木材の利用促進を目指し、“木”の字(十に八)にちなんで10月8日が「木の日」と定められました。この季節はさまざまなどんぐりの実も見ることができます。どんぐりの帽子と言われている部分は「殻斗(かくと)」が正式名称です。

◇ 10月31日はハロウィン!

ハロウィンについては諸説ありますが、古代ケルト人の秋の収穫祭、悪霊などを追い出す儀式が起源とされています。10月31日がケルトの大晦日にあたるため、この夜に先祖の霊がやってくると信じられていたそうです。
“ジャック・オー・ランタン”は、ご先祖が迷わず帰ってくるための目印。はじめはカブだったそうですが、このお祭りがアメリカに渡った時にカボチャがたくさんあったのでカボチャを使うようになったとか。野菜を使うところは、日本のお盆にも似ていますね。

◇ 10月にちなんだ日本の伝統色

女郎花[オミナエシ]

涼しげで緑味のある黄色。秋の七草「萩・尾花(すすき)・葛・撫子・女郎花・藤袴・桔梗」。春の七草とは違い、見て楽しむ秋の草花たち。女郎花の色は、初秋の爽やかさを引き立てる。

赤朽葉[アカクチバ]

渋みある鮮やかな橙色。枯れ葉や落ち葉を表す“朽葉色”の種類はとても豊富。その中で赤朽葉の色は、紅葉したもみじの葉の色にも似ている。

撫子色[ナデシコイロ]

明るい紅色。華やかであり可憐な撫子は秋の七草のひとつ。英語のピンク語源は実は撫子色だったそう。

◇ 10月の工作・ハロウィンガーランドをつくろう!

おうちに飾れるハロウィンガーランドを作りましょう!オレンジ色を赤朽葉色に見立てたかぼちゃと、オバケのパーツをつないだ、ゆらゆら揺れる飾りです。小さなお子さんと制作される場合は、おうちの方がサポートしながら一緒に作業してあげてくださいね。

材料

・ 色画用紙(オレンジ色・B4サイズ) 1枚

・ 紙コップ 1個

・ お好みのビーズ、ボタン それぞれ2個ずつ

・ ひも(80cmくらい) 1本

・ モール(お好みの色) 1本

道具

・はさみ

・穴開けパンチ

・目打ち

・油性マジック

・のり

作り方

1.B4サイズの色画用紙の長辺を2つに折り、切り分ける。
片方は6枚の四角形、もう片方は8枚の短冊形になるように折ってはさみで切る。
短冊形のほうは切ったら重ねて、短辺側両方に穴開けパンチで穴を開けておく。

2.モールをまず半分に切る。2本になったうちの1本はそのまま、もう1本は更に半分に切る(①)。
4分の1になったモールをボタンの穴に挿し、割りピンを作る(②)。
先程作った短冊の束の穴に通してとめる(③の表と裏)。

3.四角形の6枚を半分に折る。1枚にかぼちゃの半分の形を書き、切り抜く(④)。
これを型紙にして、残りの5枚にも同じ形の線を引いていく(⑤)。

4.二つ折りにした外側にのりづけし、1枚貼り合わせる。これを繰り返す(⑥)。
5枚貼れたら、ひもの長さのだいたい中心あたりを貼り合わせた紙の真ん中に置き、最後の1枚を貼り合わせる(⑦)。これがミニかぼちゃになる。

5.紙コップの底の中心に目打ちで穴を開ける。周りは全体的に切り込みを入れ花のように開いたら、オバケに見立てて好きな顔を描く。
モール割りピンでとめた短冊形のほうは、1枚ずつ横にスライドさせながらボール状のかぼちゃにする。これで3つのパーツができあがり。

6.ミニかぼちゃの上から出ているひもは、10cmほど離れた場所に玉結びを作る。選んだビーズの穴より大きな玉結びを作っておく(⑧)。
ここにビーズを通す(⑨)。
ミニかぼちゃの下から出ているひもは、ボールかぼちゃの割りピン部分にしっかり結びつける(⑩)。

7.2分の1のモールにくるくるとクセをつけ、⑩のところに巻き付ける(⑪)。
紙コップの内側からミニかぼちゃの上のひもを通し、残りのビーズを通す(⑫)。
これで、完成!

・今回使用したひもは刺し子で使う糸でした。リリアンの糸でも毛糸でも大丈夫ですので、お家にあるものを使ってください。
・ 6面あるミニかぼちゃにもお好きな顔を描いてください。

市販のシールで飾りつけしたり、一番上のオバケ部分の紙コップを黒く塗りつぶしたり、バリエーションは増えると思います!いろいろ工夫して飾りつけしてみてくださいね。

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遠藤 祐子
執筆者グラフィックデザイナー、フェルトワーク作家、おもちゃコンサルタントマスター
遠藤 祐子
「あそまめ創作教室」を主宰。子どもから大人までを対象に、絵画・造形の楽しさを伝える講師としても活動。

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