遊ぶ二児のママが実感 木のおもちゃの魅力とコスパの良さ

遊びの中で動作を促す 木のおもちゃの魅力とコスパの良さ#3

2023.03.17

自分で手を動かして遊ぶ木のおもちゃは、手や足のさまざまな動作を促します。体全体の動きを引き出す2つの木のおもちゃをご紹介。

遊びの中で動作を促す 木のおもちゃの魅力とコスパの良さ#3

こんにちは。おもちゃコンサルタントの大森と申します。
地元、栃木県那須塩原市にて「木のおもちゃスペースhami」という木のおもちゃの貸切利用のサービスを提供しています。
そして、2歳、4歳の男の子2人を育てる現役ママで、私自身も木のおもちゃが大好きです。

我が家の子どもたちは、赤ちゃんの頃から遊んでいたおもちゃを、遊び方を変えながら何年も使い続けています。
木のおもちゃは、大人も子どもも癒されるだけでなく、丈夫で壊れにくい。
つまり、長く使えてとってもコスパがいいのです。

そんな木のおもちゃの魅力をお伝えしたくて、この連載では、赤ちゃんから幼児期までの成長に合わせたテーマをもとに、長く使える、年齢差のある兄弟でも一緒に使うことのできる木のおもちゃをご紹介していきます。

第3回目のテーマは「体も一緒に動かす木のおもちゃ」です。
木のおもちゃというと、じっと集中して遊ぶイメージを持つ方が多くいらっしゃるかもしれませんね。しかし木のおもちゃというのは勝手には動かないもの。
つまり電気を使って自動的に動いたり音が出たりする受動的なおもちゃよりも、自らの手を動かして遊ぶものがとっても多いんです。
そしてその中でも、子どもたちの大きな動きを促すおもちゃを今回は紹介していきたいと思います。

目次

体も一緒に動かす木のおもちゃ1 プレジャーガーデン(プレイミー社)

手を伸ばす・立ち上がる動作を促す

体も一緒に動かす木のおもちゃ2 ノックアウトボール(MICKI社)

「叩きたい」盛りのお子さんにおすすめ

部品だけ買えるのもMICKI社のおもちゃのポイント

体も一緒に動かす木のおもちゃ1 プレジャーガーデン(プレイミー社)

このおもちゃは球などを転がすスロープのおもちゃで、高さが約60cmもあります。
私が提供している、おもちゃの貸切サービスを利用されるお子様も、この存在感のある見た目に「これはなんだ?」と言わんばかりの勢いで遊びだす人気のスロープトイです。

手を伸ばす・立ち上がる動作を促す

ところでこのおもちゃの「体を動かす」ポイントは?というと、生後6ヶ月くらいのお座り時期くらいから遊ぶと一番実感することが多いです。
まずは転がる球や不思議な形をしたパーツを目で追うことから始まるのですが、お座り時期からコトンコトンとスロープを転がる様子を見せてあげていると、段々とそのボールを掴もうと手を伸ばすようになってきます。
そして今度はボールを持ってスロープの下段に自分で球を置くようになり、ついには一番上からボールを転がしたくてスロープに掴まって立ち上がるようになります。
(スロープが倒れて転倒しないよう、必ず大人が見守ってくださいね)

自分でもやってみたい!という気持ちを促し、立ち上がる動作に導いてくれるおもちゃだと実感しています。

立って、 球を置いて、落ちる様子を一生懸命に目で追いながらしゃがみ、また球を掴んで立ち上がる。というようにこの動きを、楽しみながら何回も繰り返すんです。
少し置くのにコツがいるコマのようなパーツも段々と置けるようになり、それぞれの落ちていく速さの違いなども遊びの中で実感していきます。
我が家の兄弟が大好きなおもちゃでもあるので、毎日触らないことがないくらいです。兄弟2人で、自宅にある色々なおもちゃを転がしてみたりと、子どもたちならではの実験をしているようでとても微笑ましく見ています。

体も一緒に動かす木のおもちゃ2 ノックアウトボール(MICKI社)

まずこのMICKI社についてですが、とても歴史のあるスウェーデンの会社で、何十年も前からシンプルなおもちゃを作られています。
丁寧に作られているMICKI社のおもちゃたちは我が家でも人気で、これからご紹介するノックアウトボールも、1歳前から活躍しています。

このおもちゃは、ボールをハンマーで叩いて落とすおもちゃです。
叩くという動作は小さな子どもたちからするととても大きな力が必要で、体全体の力を使います。
上手くハンマーで叩けないうちは手のひらで体重をかけ押して遊ぶこともできますよ。

「叩きたい」盛りのお子さんにおすすめ

ハンマーを小さい子が持ったら危ないんじゃない?と考える方もいらっしゃるかもしれませんね。

でも、このハンマーのおもちゃ、1つあるだけで、子育て中によくある子どもの困った行動を抑える効果もあると思っています。
それは何かというと、食事中にスプーンやフォークで、テーブル、食器をバンバンと叩くこと。他のおもちゃを叩きつけることなどです。

どういったことかというと、叩く行動をよくするようになった子に、ノックアウトボールを「これは叩いていいおもちゃ、叩くことが楽しいおもちゃだよ」と一緒に遊んでみると一気にこのおもちゃにハマり出します。
叩くことでボールがゴトンと落ち、コロコロと転がって出口から出てくる。またやりたくて隣の球も叩いてみる。今度は少し遅く出てくる。楽しくて繰り返し遊び出します。
そしてある程度強い力で叩かないと落ちていかないので思いっきり叩くことができるおもちゃなんですよね。
このおもちゃで子どもの「叩きたい」という欲求をある程度満たすことができると思っています。

我が家も、次男が1歳前の頃に叩く行動が増えたのでこのおもちゃを与えたところ、毎日のようにボールを叩いては戻してと繰り返し遊んでいました。

叩かれて困るものを叩こうとした時に、このおもちゃをスッと差し出して
「それは叩いたら壊れちゃうね、このおもちゃならいっぱい叩いて良いよ」
と言ってあげることで段々と他のものを叩くことも減ったように思います。
長男に関しては他のボールを入れて転がしてみたり、小さな人形などを隠して人形のお家に見立てて遊んだりしています。

部品だけ買えるのもMICKI社のおもちゃのポイント

今回はMIKCI社のノックアウトボールを紹介していますが、他のハンマーのおもちゃでもいいのでは?という意見もあるかと思います。
それはもちろんOKです。叩くおもちゃは細めのペグを叩くもの、もっとお求めやすいものなど様々ですしそれぞれの良いポイントもあるかと思います。

しかし私がMICKI社のノックアウトボールをご紹介するポイントはもう一つあります。
丈夫なのはもちろんですが、もしもボールを支えるゴムが劣化してしまったり、ボールを無くしてしまったりという時に、パーツのみでの購入ができるんです。
しかもずっと変わらず 同じ商品を作り続けているMICKI社なので、部品が変わってしまったということもありません。
長年愛され続けているからこそできることだなと感じています。

今回も2つのおもちゃをご紹介させて頂きましたが、
「おもちゃ自体がシンプルで、何回も繰り返したくなる」
ということがたくさん体を動かすことにつながると思っています。
そして、難しすぎず子どもにとっても挑戦しやすい、つまり達成感を感じやすいおもちゃだと更に楽しく遊べますよね。
2つのおもちゃはそういった点でとても優れているように思います。

次回もテーマに沿って木のおもちゃを紹介いきますので、楽しみにしていただければ幸いです。
どうぞよろしくお願いいたします。

≪≪≪前回の記事「見る力が発達してきたら 木のおもちゃの魅力とコスパの良さ#2」

大森 舞
執筆者おもちゃコンサルタント。「木のおもちゃスペースhami」主催。
大森 舞
自宅の一部屋を木のおもちゃメインの貸切部屋として提供するサービス「木のおもちゃスペースhami」を行っています。地元のマルシェや市の施設等で木のおもちゃの体験会やおもちゃ販売もしています。インスタグラム(@hami_omocha)では、おすすめおもちゃなども発信中。

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