遊ぶ子育てでわくわくしよう!子どもと遊ぶ6つのヒント

赤ちゃんへの言葉かけは「動きを言葉にする」ことがポイント!-子どもと遊ぶ6つのヒント#2

2021.10.08

赤ちゃんに話しかけるのは難しい?「ママの動作やおもちゃの動きを言葉にする」コツがわかれば大丈夫ですよ!連載第2回。

赤ちゃんへの言葉かけは「動きを言葉にする」ことがポイント!-子どもと遊ぶ6つのヒント#2

こんにちは。おもちゃコンサルタントの竹内あゆみです。
私は、保育者のたまごを育てる学校で講師をしています。また、休日は地元の子育て支援センターでおもちゃの広場を開催しています。

乳児保育の授業を教えていると、学生から、「実習で赤ちゃんクラスに入るのが一番難しい」という声をよく聞きます。
話を詳しく聞いてみると、赤ちゃんはしゃべらないから、どのようにコミュニケーションをとればよいかわからず、生活の援助もつい無言でしてしまうとのこと。

そんなとき私は、「赤ちゃんは言葉以外の表情や身振り手振りで気持ちをちゃんと表現しているよ」と伝えています。

もしかしたら、子育て中の方でも、同じように思っていらっしゃる人はいるかもしれません。

今日は、「遊びを豊かにする赤ちゃんへの言葉かけ」についてお話ししたいと思います。

*   *   *

生活の中では、ママの動作を言葉にする

沐浴をしているとき、ミルクをあげているとき、お散歩できれいな花を見つけたとき…。 赤ちゃんに声をかけていますか?

まだ言葉が話せないので、生活の援助を無言でしがちですが、言葉かけに迷ったときはぜひ、ママがしている動作を言葉にしてあげてください。

例えば、沐浴をしているときは、「お湯をかけるよ」、
ミルクをあげるときは、「(適温になるまで)もう少しまっててね」など、
ママの動作を言葉にするのです。
そして、「ちゃぷちゃぷ気持ちいいね」「ごくごくおいしいね」など、赤ちゃん側の体験も言葉にすることで、赤ちゃんはしてもらっている行為が心地よい、安心できるものだと感じるようになっていきます。

遊びの中では、おもちゃの動きや音を言葉にする

それでは、このことを遊びに当てはめてみましょう。
例えば、首がすわる頃までの赤ちゃんは、1か月頃からだんだんと鼻先20~30㎝くらいの距離のものが見えてくるようになり、その頃から動くものを目で追う『追視』を始めます。

そのとき、赤ちゃんに見える位置でラトルを振り、上下や左右にゆっくりと動かすと、音のするほうを見るように視線が動きます。
このとき、ラトルをただ動かすのではなく、「カラカラカラ~♪」「いい音がするね」など、ラトルの音をママが口に出しながら赤ちゃんに優しくほほえみかけ、動かしてみてください。

また、自分の意志で物をつかむことのできる時期になったら、子どもが手に持ち、動かしているおもちゃの動きに言葉を添えて、例えば車を床で走らせていたら、「ブッブー」と声をかけたり、プラスチックのおもちゃを2つ手に持ち、カチカチと音を鳴らしていたら、「カチカチ楽しいね」など、聞こえた音を言葉にしてあげましょう。

赤ちゃんは、自分の行動を受け止め、応答してくれるママに愛情を感じるようになります。
また、動作と言葉の意味も少しずつつなげて理解できるようになり、だんだんと言葉を覚え、その遊びをするときにママがしてくれたことを真似るようになっていきます。

言葉かけで、ママも赤ちゃんも楽しくなる!

赤ちゃん遊びの言葉かけに難しい技術はいりません。赤ちゃんがしている動作に合わせて言葉をかけながら、笑顔で優しくかかわるだけで十分です。
それだけで赤ちゃんは、自分のしたことを受け止めてもらえることに喜びを感じ、笑顔を見せてくれることでしょう。

こうした赤ちゃんの笑顔に出会うたび、子育ての楽しさを感じ、「次はこうしてみよう!」と新しいアイデアがうまれてくると思いますよ。

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竹内 あゆみ
執筆者小田原短期大学 専任講師、保育士、おもちゃコンサルタント
竹内 あゆみ
保育者養成校で「乳児保育」「人間関係」の科目を担当しています。専門は、乳幼児の社会性の発達と遊びに関すること。海老名市の子育て支援センターでおもちゃの広場を開催中。インスタグラム【toy_consultant】で検索&フォローしてくださいね。

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