遊ぶ【連載】子どもたちの笑顔のために~木のおもちゃの製作現場から思うこと~

おさかな、おにぎり、エッグトースト!楽しいラトルたち

2018.10.19

赤ちゃん期には欠かせないおもちゃ、ラトル。3つのラトルが誕生した背景をおもちゃ作家が語ります。連載第2回。

おさかな、おにぎり、エッグトースト!楽しいラトルたち

イベントなどで販売していると「ラトルってなんですか?」としばし訊かれます。おもちゃに関わる皆さんは当然ご存知だと思いますが、いわゆるガラガラの事です。

噛んだりなめたり、にぎにぎしたり、振って音を楽しんだり。ベビーの時期には欠かせないおもちゃですね。現在ナカムラ工房では「おさかな・ラト」「おにぎりのラトル」「エッグトーストのラトル」という3種類のラトルを製作しています。ベビー期だけではなく成長に合わせて遊び方を変えて、長く楽しんでもらえるようにデザインしたものもあるんですよ。

それではご紹介していきましょう。

おさかな・ラト(写真奥)

工房設立当初に製作して商品化第一号のこのラトル。個人的にも思い入れのあるおもちゃです。

まず名前を聞いて「あれ?おさかな・ラトルじゃないの?」と思うかもしれませんが「ラト」でいいんです。ちゃんと理由がありまして、この「ラト」というのは新潟弁に由来しています。新潟弁で「○○らと~」と言うのは「○○なんだって~」というニュアンスで使われる言葉です。
それに当てはめると「おさかななんだって~」という意味になります。

なかの玉もゴツゴツしていて、それがまた良い味を出しています。思う存分噛んだりなめたりして欲しかったので、サイズも大きすぎず握りやすくしました。

あるイベントで出店していた時に出会ったママさんが「お気に入りで使ってまーす」とカバンからヒョイと出して見せてくれたことがありました。歯形のついたおさかな・ラト。たくさん使ってくれていたんですね。

おにぎりのラトル、エッグトーストのラトル

おにぎり・トーストのラトル

2014年頃から製作しているラトルです。中に小豆を入れていることで振るとシャカシャカ優しい音がします。

この2つのラトルは食べ物をモチーフにしていますのでベビーの頃はラトルとして遊び、少し大きくなったらおままごとでも活躍します。

試作段階の時なのですが、子どもたちがどのように遊ぶのか、ある子育て支援センターで見させてもらったことがあります。ベビーのお子さんは当然噛んだりなめたり。
その後しばらくして気がつくと、おままごとコーナーでおにいさんおねえさんたちがお皿の上に並べていました。成長に伴って遊び方が変わるというのはデザイン時に意図していたことでしたので、製作者としてそれは嬉しい出来事でした。

このおにぎりやトーストがあることでおままごと遊びが広がり、お友達どうしやパパやママと楽しい会話が生まれてくれたらいいな、と思っています。

そして「おにぎりのラトル」「エッグトーストのラトル」のデザインで特徴的なのは、ひとくちかじってあるということです。
そしてさらにその部分の断面をみると、白くなっています。これは、おにぎりの方は海苔の内側のご飯。エッグトーストの方はパンの内側の白い部分を表現しています。そこまで表現しなくても遊びには影響無いと思いますが、一手間二手間かけてそれをやってしまう製作者の悪い癖が出ている部分です(笑)
でも赤ちゃんが小さい手で持って口に運んでいるラトルがひと口かじってあったらやっぱり可愛いですよ。

赤ちゃんとラトル

木のラトルのお手入れ方法

また口に入れて使用するものですので、お手入れ方法が気になるところだと思います。素材が木ということもあり、流水でジャバジャバ洗うのもあまりお勧めできません。汚れが気になった時は布巾などの柔らかい布を固くしぼり、水拭きしてください。そしてそのまま自然乾燥していただければ末永くご使用いただけるかと思います。

今回はナカムラ工房の「おさかな・ラト」「おにぎりのラトル」「エッグトーストのラトル」をご紹介しました。
子どもたちが楽しく遊んでくれるのはもちろん、親御さんが遊んでいるお子さんを見て「うちの子かわいい~!」「あれ?前はなめたりしてたけど、おままごとで使ってる!」って思っていただけたら、それもまた作者としては嬉しいですし、そんな場面がたくさんうまれてくれたらいいな、と願っています。

中村 隆志
執筆者おもちゃ作家、おもちゃコンサルタント
中村 隆志
1981年生まれ。かつて保育士として5年間活動。2010年ナカムラ工房を立ち上げる。子どもたちと過ごしたなかで感じた「こういうのがあると楽しいな」を形にするべく日々奮闘中。上松技術専門校卒業。新潟市在中。

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