遊ぶ小学生にワクワクとドキドキを 学童でアナログゲーム始めませんか?

ゲーム中にトラブル! こんなときどうしよう? 僕の場合

2023.05.07

ズルした!負けた子が泣いちゃった!など、子どもたちとアナログゲームをしていると、トラブルはつきもの。ゲームマスターならではの対処法をご紹介します。

ゲーム中にトラブル! こんなときどうしよう? 僕の場合

これまで5回にわたり、学童の現場で役立ついろんなゲームを紹介してきましたが、今回は番外編です。

ゲームに限ったことではありませんが、子どもたち同士のトラブルはつきものです。
今までの経験を踏まえながら、ゲーム特有のトラブルと、「こんなときどうする?」のQ&Aを、ちょっと変わった目線でお伝えできたらと思います

目次

Q.ゲーム中、ズルをする子にはどうしたらいいですか?

Q.負けて泣いてしまう子には、どうしたらいいですか?

Q.遊んだあと、片付けをしないのですが、どうしたらいいですか?

終わりに

【この記事を書いた人】
新米おもちゃコンサルタントのハヤシ ケンジです。
普段は自営業のパン屋のかたわら、ここ数年は趣味のボードゲームを使って、子育て支援や学童・放課後児童クラブでの遊び支援をしています。

Q.ゲーム中、ズルをする子にはどうしたらいいですか?

A.ポイントとして、その子にとって「ズルをする行為」にどんな意味があるかだと思います。
ただ「勝ちたい」のか、「負けたくない」のか(同じようで、微妙に違うことだったりします)。
中には「ズルが他の子に見つかると、その場が盛り上がるから」なんて子もいるかもしれません。

見つけたらあまり深刻にならない感じに注意して、様子をうかがいます。
場合によって、そのゲームの参加者全員に許可が取れるなら、
・「みんなズルしてOK」
・得点性のゲームなら、「ズルOKだけど見つかったらマイナス1点」
など「ズル」をルールに組み込むのもありです。

あえてそうすることで、ゲームに「ズル」が入ると面白くなくなる。という経験をさせてあげるのも良いと思います。
「ルール通りに遊ぶのがいちばん」と気づいて、だんだんズルがなくなるかもしれません。

Q.負けて泣いてしまう子には、どうしたらいいですか?

A.負けん気の強さは大事な一方、負けて自己肯定感を下げてしまう子もいます。
泣いてもまたやりたいという子には可能な限りやらせてあげますが、中には「どうして負けたか」が掴めない子もいます。そうすると、どんなに頑張っても何度やっても負けてしまうことになってしまいます。

そういう時は、理論的にもしくは感覚的に「どうやったら勝てるか」というゲームの勘所を、それとなくサポートしてあげるのも手です。
「答え」ではなく「考え方」を意識して伝えるのがポイントです。

あくまでゲームに関しての話なので、勝敗によって他の子にバカにされて泣いてしまったなどは、また別の対応が必要です。
また、どうしても苦手なゲームはあります。
ムリせず他のゲーム誘導することも大切です。

Q.遊んだあと、片付けをしないのですが、どうしたらいいですか?

A.片付けがめんどくさいのは、正直ゲーム側の問題も大きいです。
特に最近のボードゲーム、カードゲームは付属物も多かったり、決まったところに入れないとキチンとしまえないものも多くあります。
そういったものに関しては、
・箱の中の仕切りをとっぱらう
・ものによっては全く別のケースや袋に入れて保管する
などの方が、片付けしやすかったりします。(結果、元の箱より大きくなってしまうこともありますが)

100円均一のプラケースなども役に立ちます。
色で分けたり、ケースに何を入れるか書いたものを貼っておくと良いです。
文字よりイラストでかいてあるとよりいいと思います。

片付けができない原因のひとつとして、「どこに何をしまったらいいか分からないということがあります。
もし指導員さんが一緒に遊んだり、近くにいられる場合はテンポよく言葉で、「ハイこれはこっちの中」「コレはここ」「OK。あそこの棚に置いてきて」など、一緒に片付けながら誘導できると片付けもはかどります。

ゲームの箱やケースを本と同じように本棚で管理するのも、片付ける場所がひと目でわかるので便利です。

終わりに

僕がアナログゲームで色々なところに行くようになって5年以上経ちます。
今も多くの指導員さん、そして子どもたちに色んなことを教わりながら、支えられて、活動を続けることができています。

共働きの家庭も増え、小学校の統廃合で一気に学童の利用者が増えたというトコロもありました。
コロナ禍もあり、学童さんの運営も大変だったと思います。
子育て支援という面で、時代の転換期ではないかと思っています。

学童さん、また指導員さんによってクラスの雰囲気や運営方針も色々です。
それでも共通するのは「子どもたちのために一生懸命」な指導員のみなさんのお姿でした。
これからもそんなステキなコミュニティ作りのお手伝いができたらと思っています。
そして、またいろんなこどもたちと遊びたいと思います。

長い間、連載にお付き合いありがとうございました。

≪≪≪前回の記事「スピード重視?じっくり考える?【タイプ別】学童でおすすめのアナログゲーム」

ハヤシ ケンジ
執筆者おもちゃコンサルタント。「さぬきファミリーゲーム俱楽部」会長。
ハヤシ ケンジ
香川県丸亀市でパン屋をしながら趣味のボードゲームを活かした市民団体「さぬきファミリーゲーム俱楽部」を設立して活動をしています。学童での体験会や自主イベントの他、地元をテーマしたボードゲームを製作しています。

小学生にワクワクとドキドキを 学童でアナログゲーム始めませんか?

この連載の記事一覧へ

遊ぶ集まる2023.05.07