遊ぶ作業療法士パパがおうちで実践 子どもを育む遊び

オリジナルのサイコロを作って言葉遊び 作業療法士パパがおうちで実践 子どもを育む遊び #4

2022.10.14

サイコロは、すごろくに使うだけではありません!簡単に作れるオリジナルサイコロで、言葉遊びをしてみませんか?

オリジナルのサイコロを作って言葉遊び 作業療法士パパがおうちで実践 子どもを育む遊び #4

皆様こんにちは、福永と申します。
私は発達領域の作業療法士としての経験を活かしながら、もうすぐ3歳ともうすぐ2歳の娘たちと楽しく遊べないか、育ちを応援する遊びができないか、日々考え実践しています(娘に遊んでもらっています)。

これまでに「オセロ」や「積み木」を使った遊びをご紹介してきました。
今回は、手作りのサイコロを使った遊びをご紹介します。

目次


100均素材でサイコロを作ってみよう

1:色やものの名前サイコロ

2:身体の部位を書いて、スキンシップサイコロ

3:オノマトペのサイコロで感触遊び

サイコロで“ランダム”に出た言葉を体験しよう

100均素材でサイコロを作ってみよう

100円均一のお店やホームセンターなどで、木製の立方体を購入することができます。もちろん、そのまま積み木として積んだり並べる遊び、ボンドでくっつけてオリジナルのテトリスのようなゲームをすることができます。
今回はサイコロとしても使える形に注目して、オリジナルさいころを作り、さまざまな遊びをしてみました。

1つ留意点として、木製のサイコロを作って使用する際には、ささくれなどに注意してください。私は、娘たちの年齢を考慮して使用前にやすりで面取りをしています。

サイコロといっても、数字ばかりではく、言葉やものの名前を書いてみても、楽しく遊べます。
我が家の遊びをいくつかご紹介しましょう。

1:色やものの名前サイコロ

まずは、サイコロにひらがなで色の名前を書いてみました。そして、その色の物を用意して、『サイコロの出目の色の物を取るゲーム』をして遊びました。
娘はまだひらがな初心者なので、私はゆっくり動いて取るフリをしています。娘は分からない時には私の手の行き先を見つつ、慣れてくるとサイコロの文字を読んで取るようになりました。
娘の“先に取ってやったぞ!”という満足そうな顔を見るとこちらもほっこりとします。

他にも、家にあるままごとセットの食材を書いて『ランダム買い物ゲーム』をしています。「〇〇くださーい」と私が頼む代わりに、サイコロを振って読んでもらい、娘がその食材を「どうぞ」と渡してくれます。
役割を交代して行うこともありますが、サイコロの出目が気に入らない時には、娘はサイコロを自分で目的の出目が出るように振ることもあります。それはそれで指先を使ったり一生懸命文字を読んでいるので良い姿と捉えています。

2:身体の部位を書いて、スキンシップサイコロ

3つのサイコロに次のように書いてみました。
1.名前… 個々の名前や「みんな」という出目も作りました
2.体の部位… あし、ひざ、ひじ、あたま、おなか、せなか、みみ、くち など
3.動き… 「つんつん」「ぎゅー」「ごしごし」「なでなで」「こちょこちょ」など
それぞれのサイコロを振って、出目の指示に従います。写真は1「(長女の名前)」、2「あし」、3「ぎゅー」と出たので、私が足をぎゅーとマッサージしています。

もう一つの写真は、
1「(次女の名前)」、2「あたま」、3「なでなで」
と出たので、みんなで頭をなでています。スキンシップ遊びといった側面もあるかと思います。

3:オノマトペのサイコロで感触遊び

もう一つ、オススメしたいのは、感触に関する言葉を書くことです。
写真は「ふわふわ」という言葉で、その言葉に合うものに触れている場面です。他にも、「ざらざら」→私の髭、「すべすべ」「ぷにぷに」→娘のほっぺ、「つるつる」→ボールといったような出目も書いています。

サイコロで“ランダム”に出た言葉を体験しよう

サイコロはランダム性があります。そのため、時には思った出目が出ないことがあります。世の中にはそういった場面も多くありますので、サイコロでの遊びはその疑似体験ができる、という見方ができます。
何が出るか分からないワクワクドキドキ感を楽しむといった側面もあるかと思います。

また、今回は言葉を書いたものを多く紹介しました。言葉を得るためには体験が必須です。肌で感じたり自分で動いてみて力や揺れを感じたり、感覚を取り入れることはとても大切なことです。
今回の遊びのように、「ふわふわ」という言葉を見ながら、「ふわふわ」という音を聞いて、「ふわふわ」という触覚を感じるといった3つが組み合わさる経験が、言葉の獲得を応援する1つの方法です。
文字の勉強!となると尻込みしてしまうこともあるかもしれません。そんな時に、スキンシップ遊びやサイコロのランダム性を取り入れながら、楽しく遊び学ばれてはいかがでしょうか。

* * *

いかがでしたか?
サイコロと言うと数字が書かれているものをイメージされる方も多いかもしれませんが、色々な言葉や物の名前を書いてみるだけでもさまざまな遊びが生まれます。

次回からは、シールを使った遊びをご紹介します。

≪≪≪前回の記事「積み木はケースから出し入れするだけでも楽しい!」

福永 寿紀
執筆者作業療法士、おもちゃコンサルタント
福永 寿紀
2児の父です。作業療法士として発達領域で勤務していた経験があり、現在は大学で教員をしています。作業療法士仲間と、発達×アナログゲームをテーマに動画配信中⇒【ネコさんとカメさん『発達とボードゲーム』チャンネル】、親子遊びをInstagramで投稿中⇒【hisanori.f】で検索してみてくださいね。

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