はじめまして！福岡おもちゃ美術館スタッフの南です

このたび福岡おもちゃ美術館スタッフに加わりました、南 成年です。
手作りおもちゃや、糸のこによる木工ワークショップが体験できるコーナーを担当することになります。これからもよろしくお願いします。

自己紹介を少しだけ。

今から6年前の2016年4月、僕は岐阜県にある森林文化アカデミークリエーター科に入学しました。

森林文化アカデミーとは林業、森林環境教育、木造建築、木工と、木と森に関わる林産業と森林文化学全般を専攻範囲としています。次代の林業従事者を育成するエンジニア科、社会人経験を持つ人が入れるクリエーター科があります。

27年の社会人経験を経て入学した僕はもちろんクリエーター科(笑)に入学し (同級生の年齢は22歳から上はなんと63歳まで！)、木工と木育を専攻しました。

アカデミー時代から東京おもちゃ美術館の木育推進事業『木育キャラバン』のお仕事をお手伝いさせていただきました。
卒業後は木育キャラバンディレクターとして、全国を回る毎日で、おもちゃで興す地域活性、おもちゃで繋ぐ多世代交流に携わってきました。

今回、福岡おもちゃ美術館のオープンをきっかけに九州福岡に拠点を移し、福岡のおもちゃ美術館運営と全国の木育キャラバン、二足のわらじで頑張ります！

ものづくりの楽しさを味わえる木工機械、糸のこ

さて今回は、福岡おもちゃ美術館に設置される糸のこのお話です。

おもちゃ美術館に糸のこ？ そもそも糸のこって何？という方も多いかもしれませんね。

糸のこ盤＝糸鋸盤、略して糸のこ。
ハイ、れっきとした木工工作機械です。
木材をノコギリで切る、機械です。
木のおもちゃを作っている作家さんの中にも、糸のこを使っている方がたくさんいらっしゃいます。
ちなみに木工機械の名前は、最後に｢盤｣の字が付くことが多いです。丸のこ盤、昇降盤や横切り盤、押切り盤、帯のこ盤や旋盤、などなど。

糸のこ盤は木材を｢押して切る｣切削加工盤です。
幅１mmほどの細いノコギリが縦に取り付けられています。これが電動偏心カムで上下動します。刃幅が小さいのであまり厚い板は切ることができません。
逆に刃幅が小さいがゆえの最大の利点、それは直線曲線が自由自在に切れること！
まっすぐ切り進んで、突然直角に方向変更できたり、まあるい円や稲妻のような急なジグザグ、さまざまなデザインカットが可能です。とても便利で繊細な木工機械なんです。

福岡おもちゃ美術館では、木に親しみ、木でものづくりをする楽しさを子どもから大人まで多くの人に知ってもらいたいという願いを込めて、糸のこで木工体験ができるコーナーを設けます。

福岡おもちゃ美術館に入る糸のこ盤は、赤と黒のシャープな筐体が美しいPegas社の製品です。４台導入されます！

福岡おもちゃ美術館の糸のこでは何が作れるの？

糸のこで切り出す作品は、皆さんの手形です。
赤ちゃんの小さな手、兄弟姉妹が一枚板に収まる手、お友達どうしの手、赤ちゃんとお母さんの手、小学校４年生以上のお子さんは、自分の手形も自分で切ることもできます。もちろん、大人の方も体験可能です。

毎年の成長の記録に、大きくなる我が子の手を、増えていく家族の手を。
足型だってOK！
もちろん持って帰れるのは手形だけじゃなく外側の枠板もご一緒に。型はめパズルのように遊ぶこともできます。

手形以外にも、たくさんのデザイン画から切り抜く絵を選べるようになる予定です(時期未定)。

福岡おもちゃ美術館で切り出した手形は、家族の楽しい思い出になりますね。オープンしたらぜひ、糸のこ体験をしに来てくださいね。

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2022年春にオープンの福岡おもちゃ美術館 開設準備室のスタッフがリレー連載でお届けします。
次回もお楽しみに！

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