福岡のコマ、「博多独楽」って知っていますか？

こんにちは、福岡おもちゃ美術館スタッフの詰坂です。

皆さんはコマといえばこんなコマを想像しませんか？

コマは全国各地、それどころか世界各地に、さまざまな種類のものがあります。

九州には博多で生まれた【博多独楽】というものがあります。
他のコマと何が違うのかというと木の胴体に鉄芯を打ち込んであることで、回転力が強く、長く回り続けることができます。
子どもたちのけんか独楽としても親しまれてきました。

回転が安定している博多独楽は手に取って移動させることができ、ここから独楽の曲芸が生まれたそうです。
博多独楽は伝統芸能として福岡県の無形文化財に指定されていて、独楽そのものも伝統工芸品として県知事指定の工芸品となっています。
カラフルな色合いも楽しい博多独楽は曲芸に使われるだけでなく、子どもたちが遊ぶ独楽としても根強い人気があり親しみやすいおもちゃのひとつです。

↑↑写真は伝統的な九州のコマを木芯にアレンジした「九州の独楽セット」（隈本木工所）

福岡おもちゃ美術館では、九州のコマをはじめ面白いコマを多数置く予定です。
今回は、福岡おもちゃ美術館の中で遊べるコマについていくつかご紹介したいと思います。

微笑ましさNo.1!　どうやって回す？お相撲さんや忍者のコマ

まずは、この「糸引きコマ」。
このかわいいお相撲さんや忍者に見えるコマどうやって回すのかわかりますか？

これは、糸を引いて回るコマ。この糸を引くタイミングがなかなか難しい。
うまく回ったときは大人でも盛り上がります！
何度回しても楽しいコマの一つです。

一人で回して遊ぶのも楽しいですが、複数で同時に回して、まるでお相撲の取り組みを見ているような感じになるのも楽しいですよ。

大人がはまる度No.1!　 回して感動するコマ

ぱっと見ると、九州ではおなじみのビードロによく似ています。（右側がビードロ）
この「透明こま」は、両手を合わせ、拝むようにスリスリすると、回ります。
すると、どうでしょうか。
回ってるコマに目線を落とせば・・・

もうわかりましたか？
そうです！　このコマは、日本を代表する富士山に見えるコマなのです。
色によって、見える富士山も様々な顔を見せてくれます。

おもちゃ学芸員養成講座でも受講者さんに遊んでもらうのですが、皆さん感動してくれます。
そして何度も何度も回しては眺めてしまう魅力あるコマです。

九州の子どもたちはあまり富士山になじみがないのですが、福岡おもちゃ美術館に遊びに来た子どもたちにはこのコマを通して日本の良さを感じ、一緒に感動を味わえる日がくるといいなと思います。

回しやすさNo.1！　赤ちゃんから遊べるコマ

次は、赤ちゃんに人気の「スターこま」です。
一見コマには見えない。どうやって遊ぶんですか？とよく聞かれます。
このコマは、先端のビーズの部分を人差し指などでちょっと触るだけで回るんです。

ようやくうつぶせできる赤ちゃんも、コマが回るとコマにくぎ付けに！
一生懸命首を持ち上げ、目はしっかりとコマに。
ハイハイができるようになった赤ちゃんもコマを追いかけたり、触ろうと手を伸ばしたりと、赤ちゃんを虜にするコマの一つです。

九州ならではのコマをはじめ、たくさんの魅力あふれるコマを福岡おもちゃ美術館にも取りそろえることになっています。

満員御礼！おもちゃ学芸員養成講座

福岡おもちゃ美術館　おもちゃ学芸員養成講座は、おかげさまで3月までの講座が満席になりました。
4月の開館後もおもちゃ学芸員養成講座を開催する予定ですので、気になる方は、福岡おもちゃ美術館のH.Pをチェックしていてくださいね。

【詳しくはこちらから】

* * *

2022年春にオープンの福岡おもちゃ美術館 開設準備室のスタッフがリレー連載でお届けします。
次回もお楽しみに！

≪≪≪前回の記事「おもちゃ学芸員と一緒に作り上げた　新春　木育キャラバンIN福岡」