遊ぶ子どもの「食べる力」が育つ おうちでできる心がけ

調理・買い物・献立づくり、小学生には何でもさせてみよう-子どもの食べる力が育つ心がけ#6

2021.09.24

小学生になると、できることが多くなります。食にまつわる体験や時間を親子で積み重ねていきましょう。連載最終回。

調理・買い物・献立づくり、小学生には何でもさせてみよう-子どもの食べる力が育つ心がけ#6

子どもの「食べる力」が育つためのヒントをご紹介してきたこの連載も、今回でいよいよ最終回です。
小学生のお子さんがいるおうちでできる心がけについてお話しします。

小学生ともなると、もう食についてはほぼ大人と一緒。
調理の作業も買い物も何でも一緒にできるようになってきているはず。

私が主催する「親と子の自由空間ほっと」の小中学生の料理の会では、主食・主菜・副菜・汁物を1食丸ごと作ることに挑戦しています。
使った調理用具を洗ったり、「いただきます」の時間に合わせて温かいものは温かく、冷たいものは冷たく並べることができるような工夫も知らせています。

魚をさばいたり揚げ物をしたり、注意深く見守りながらではありますが普段家庭で作っているお母さんの料理よりも、時には手の込んだものを作っているかも…。もう何でもできるんですね。

そんな年頃のお子さんをお持ちの親御さんに伝えたいことは2つ。

1:当たり前のこととして何でもさせていきましょう
2:ごはんの時間の会話を大切にしましょう

1:当たり前のこととして何でもさせていきましょう

ごはんづくりは調理だけではないですね。お買い物や後片付け、予算、お肉ばかりではなくお魚も…という献立作り。お魚を下ろした後の生ごみの捨て方なども少しずつ知らせていきたいものです。
毎日だなんてとても無理…と思われるようでしたら、

・月に一度は一緒に買い物に行き、旬の野菜や魚を知らせる
・外食に行く時にはどのお店に行くか相談して決める。いろんな国の料理に挑戦していく
・休日の食事作りを任せてみる。まずは朝ご飯や一品料理を

そんなことからで良いのです。おうちごはんを決める一員に我が子を巻き込んでいきましょう。

 

2:ごはんの時間の会話を大切にしましょう

この後子どもはどんどん親から離れていきます。勉強も遊びも習い事も親無しでできるようになります。生活の中で一緒に過ごせるのはごはんの時だけになっていくかも。
食卓こそが家族の会話の時です。
家族それぞれが今楽しいと思っている事、困ってる事、何でもゆっくり話ができる場所にしていきたいですね。
できるなら「ごはんの時は小言を言わない」と心に誓ってください。

「食べる」を楽しみ、大切にできる人に育つために

いかがでしょうか?
離乳食が始まる前の赤ちゃんから小学生まで成長に合わせてお伝えしたいことを話してきました。

1回目に申し上げましたが、食べるのゴールは
『食べる時間は楽しい時間。心と身体にエネルギーをチャージする大切な時間』
ということが根付いた人に育つことです。

幸せな人生を送ってほしい、というのは親ならみんな願っていることのはず。
だとするならば死ぬまで続く「食べる」の時間を最後まで楽しみ続けることができるように、おうちの環境を整えていきたいですね。

ごはんづくりにお子さんをどんどん巻き込んで!とお伝えしてきましたが、舵取りは親御さんです。
これも1回目に書きましたが

・周りの人と楽しい食事の時間が過ごせる人
・自分の身体が元気でいられるような食事が作れる人

に我が子が育つよう、日々の心がけを忘れずに楽しいごはんの時間を重ねていってください。

≪≪≪前回の記事はこちらから

石川 くに子
執筆者『親と子の自由空間ほっと』を運営。おもちゃコンサルタントマスター。
石川 くに子
おもちゃコンサルタントマスター。東京都昭島市で『親と子の自由空間ほっと』を運営し、親子のためのさまざまな講座やイベントを開催。「子どもたちの健やかな成長に少しでも力になることができますように。子どもを育てるママたちの楽しく充実した毎日を重ねていく力になれますように。そんな思いで運営しています。」

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