遊ぶコロナ禍の全国を旅したおもちゃ箱のお話

転校したとたんに休校!届いたおもちゃで子どもに笑顔が戻った

2021.03.26

コロナ禍、どこかへ行ったり、集まったりが思うようにできない中で、全国を旅したおもちゃ箱があるんです。連載第1回目!

転校したとたんに休校!届いたおもちゃで子どもに笑顔が戻った

こんにちは。全国を旅するおもちゃ箱の管理人、きみです。

「全国を旅するおもちゃ箱」とは、東京おもちゃ美術館を運営する「認定NPO法人芸術と遊び創造協会」の会員特典、「おもちゃの宅配サービスセット」のこと。

東京おもちゃ美術館セレクトのおもちゃが、押し入れ収納ケースくらいの大きな赤い箱にぎっしり詰まっていて、往復の送料を負担するだけで借りられる!と毎年大人気のサービスです。
私はその中の2セットの管理を担当し、申し込みがあった方に送っています。

例年は会員の方が主催する子育てサロンやイベントなどで使われることが多いのですが、残念ながら2020年度はコロナ禍でそうしたイベントは中止を余儀なくされました。

そんな中でもおもちゃセットを利用された方たち。
いったい、そこにはどんなストーリーがあったのでしょうか?
全国を旅したおもちゃたちは、どんな活躍をしたのでしょうか?
利用した方への書面インタビューをもとにレポートいたします。

* * * * * *

ストーリー1: 転校したとたんに休校!届いたおもちゃで子どもに笑顔が戻った /奥川美月さん(静岡県)

~宅配セットを利用しようと思ったきっかけは?

2020年3月、家族で海外から日本へ戻ってきました。
ところが、子どもたちの転校早々、コロナ禍で休校に!
どこにも行けない状態で、学校からの宿題をこなす毎日でした。
ストレスが増す子どもたちと暮らす中で、ふと宅配セットのことを思い出しました。
下の子の誕生日が近いことも背中を押して、家族や近所に住む従兄弟たちと一緒に遊ぶため、2020年5月の連休に合わせて利用しました。

~利用してみて、子どもたちの反応は?

ストレスフルだった子どもたちが、水を得た魚のように、いきいきと笑顔で遊び出したことが嬉しかったです。
自分たちでどんどん工夫して、私が想像もしなかったような遊びを展開していく姿を見て、子どもとおもちゃの力を感じました。

例えば、アナログゲーム「バウンスオフ」のトレーをたこ焼き器に、「きんぎょがにげた」や「ずんずんもっく」などの積み木を食べ物に見立てて、おままごとを楽しみました。子どもならではの、自由な見立て遊びが面白かったです。

ボールが転がる道を作るおもちゃ「マーブルランコンストラクション」は、家族みんなで集まって盛り上がって遊びました。

おもちゃが家にあることで、一緒にやろう!と自然と家族で遊ぶ時間が増えました。

* * * * * *

奥川さん、ご利用とインタビューへのご協力を、本当にありがとうございました!

「休校」という緊急事態の中、ストレスフルな子どもたちとの生活を送る中で、おもちゃのセットのことを思い出してくださり、そして親子の時間をより豊かにするお手伝いができて、とても嬉しいです。

こうしてコロナ禍でも、私たちが会えない代わりのように、おもちゃのセットが全国を駆け回りました。
奥川さん同様、「何のために?」「誰のために?」・・・と、「おもちゃ」「遊び」の基本に戻って、その「力」を見つめ直す機会になった方も多いのではないでしょうか。

どうぞ次回のストーリーもお楽しみに!

君ひとみさんによる「子育てママ応援!赤ちゃん遊びのヒント」はこちらからどうぞ

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君 ひとみ(きみ ひとみ)
執筆者川崎市認定保育園非常勤保育士、おもちゃコンサルタントマスター
君 ひとみ(きみ ひとみ)
神奈川県川崎市認定保育園非常勤保育士、おもちゃコンサルタントマスター、木育インストラクター、他。市内の認可保育所主催の「おもちゃの広場」、自宅サロン活動、育児サークル活動のほか、 区役所主催の「赤ちゃんが来た!」プログラムのファシリテーター、こんにちは赤ちゃん訪問員など、産後ママを応援する活動に携わっている。

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