遊ぶ【連載】トランプ母ちゃんの ゆるりベルギーライフ

世界のおもちゃ箱★ベルギーのおもちゃ美術館 "Le Musée du Jouet"

2019.05.24

ベルギーの「おもちゃ美術館」には何があるの?ヨーロッパのおもちゃ文化が感じられる連載第3回です。

世界のおもちゃ箱★ベルギーのおもちゃ美術館 "Le Musée du Jouet"

グッドトイ2018「こどもトランプ1to10®」を作り、「さぁ、これから頑張るぞ~」と思った矢先、夫の転勤で突如ベルギーへ。
関西弁しか喋られないトランプ母ちゃんが、6才4才の姉妹と向かったベルギーは、どことなくゆる~い空気感が心地よい国でした。
チョコとビールだけじゃない!魅力たっぷりなベルギーを、“遊び”の視点でお届け第3弾!

日照時間が長くなったものの、まだ肌寒い日もある5月のベルギーです。
さて3回目となった今回のコラムは、次女と一緒に行った「ベルギーのおもちゃ美術館」レポートです。

観光客にも便利なブリュッセルの中心地にて1990年より開館30年。
その日は寒い3月の平日ということもあってか、お客は私達を含め3組でとても静かな日でした。
「先ずは上から順に観てみよう」と階段を上っていきます。ベルギーに来て思ったのは建物が古く、狭くて階段という施設も多いこと。でもベビーカーや荷物があれば必ずすぐに誰かが助けてくれます。

壁一面使った今にも落ちてきそうな展示も地震がない国だからこそ。男の子達が兵隊ごっこをしていた姿が目に浮かびますね。兵隊さんの中には時代を反映した“日本兵”が販売されていたこともあったようです。
ノアの方舟も多く見ることができ、手仕事の玩具に、作る側・与える側・遊ぶ側、それぞれのストーリーが膨らみます。

イタリア・グレドナー地方で木製玩具作りが盛んになった17世紀から少女たちに愛されてきた木の人形「ペグ・ドール」。
第二次世界大戦を境に一気に衰退してしまったそうですが、20世紀末より旧来の素材と製法で再現と伝統を継承されているとのこと。同館HPでも1850年頃のペグ・ドール写真を見ることができます。(“ToyGallery” №2572)

1階まで降りてくるとムッシューから「メカニカルショーをするからこっちに来て」とお声がかかり、「メカニカルショー!?なんか凄いおもちゃ見せてもらえるのかしら!?」とついていったら、テーブルを囲み、まずは各自簡単な自己紹介タイム!(驚)
そしてムッシューがおもむろに取り出したのは…“ブリキのおもちゃ”。
あぁ、ゼンマイ式のブリキのおもちゃをMechanicalというのね。
でも予想外の動きをするブリキのおもちゃが次々と繰り出され、和気あいあい♪
ブリキ玩具がヨーロッパで愛されてきた玩具であることを実感しました。

ベルギーのおもちゃ美術館は、どの部屋もギュッと所狭しに置かれた玩具であふれる、まるでおもちゃ箱の中にいるような空間でした!

同館ホームページにて膨大な玩具をご覧になることができます。

参考文献
「日本と世界 おもしろ玩具図鑑」日本玩具博物館・編/神戸新聞総合出版センター
「おもちゃの歴史」フランソワ・テメル著,松村恵理訳/白水社
「おもちゃの20世紀」アンドル・マクラリー著,忠平美幸訳/平凡社

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坂東 友恵
執筆者合同会社バンビーノ代表、おもちゃコンサルタント
坂東 友恵
子育て中のアイディア“こどもトランプ1to10”で特許取得、グッドトイ受賞のママ起業家。神戸に生まれ育ち、引越会社を寿退社後一変、10年間で7回引越を余儀なくされる子連れ引越マスター。2018年~夫の転勤で6才・4才の姉妹とベルギー暮らし。

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