遊ぶ【連載】東京おもちゃ美術館スタッフが語る「赤ちゃん木育ひろばってどんな場所?」

アート作品が遊びを引き出す「赤ちゃん木育ひろば」

2021.10.08

東京おもちゃ美術館の人気スポット「赤ちゃん木育ひろば」には、シンボルでもあり、触れて遊べるアート作品があるんです。スタッフがご紹介!

アート作品が遊びを引き出す「赤ちゃん木育ひろば」

こんにちは。東京おもちゃ美術館スタッフの花房佳奈です。

東京おもちゃ美術館の人気スポット、0~2歳の赤ちゃん限定の「赤ちゃん木育ひろば」。 入り口の様子はこんな感じです。

「赤ちゃん木育ひろば」の名前の上に描かれたモチーフ、何の形かわかりますか?

よく見ると、室内の照明カバーにも、同じ形が見られます。

そして、おもちゃをしまう棚にも・・・!

これらは、赤ちゃん木育ひろば内にちりばめられたオブジェ「スギコダマ」の形です。

「スギコダマ」は、大分県在住の造形作家、有馬晋平氏の作品。アート作品でありながら、実際に触れて遊ぶことができるひろばのモチーフとなっています。

お部屋の中でもひときわ目立つ、大きなスギコダマ達は、樹齢120年を超える九州地方の杉を使用してつくられました。

杉には、やわらかい、軽い、木目が美しい、いい香りがするといった特徴があります。
赤ちゃんたちは、触ったり、抱きついたりと、杉の気持ち良さを体いっぱいに感じながら遊んでいます。

滑ったり、のぼったり、くぐったり、キャッキャと楽しそうな声が聞こえてきます。
ここでしか遊べないオリジナルのスギコダマもありますので、ぜひ、体感してください。

そして、お部屋の中心部分にある小さなスギコダマは、樹齢300年を超えた日本国内の6県の杉を使用。有馬晋平氏指導のもと、おもちゃ学芸員(ボランティアスタッフ)と一緒に作ったものです。

スギコダマの数を保つために、数年に一度新たなスギコダマを作製しお部屋に出しています。
前回作ったのは2019年。この時にも有馬氏に来ていただき指導いただきました。

こうして作られた小さなスギコダマは、軽くいてやわらかく、赤ちゃんが自ら手に取り、お口に入れたり、カチカチ叩いてみたりと大人気です。
抽象的な形だからこそ、遊び方が自由。どーぞ。と渡されたら・・・?

おにぎりのように一緒に「もぐもぐ」したり、電話のように「もしもし」したり、子どもの想像次第でなんにでも変化するスギコダマ。
皆さんは、いったいどんなものに見えますか??

子どもの想像の世界へ飛び込み、一緒になって遊ぶことで親子のコミュニケーションも広がります。
その中で、もしかしたら、子どもの新たな一面に気が付くことがあるかもしれません。
わが子の成長を感じながら、赤ちゃん木育ひろばで過ごしてみてはいかがでしょうか。

たくさんのスギコダマたちがお待ちしていますよ!

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花房 佳奈
執筆者東京おもちゃ美術館スタッフ、おもちゃコンサルタント
花房 佳奈
2人の子どもの子育て中です。前職のとき、子どもとの遊びを豊かにしたくて「おもちゃコンサルタント」の養成講座を受講。東京おもちゃ美術館にも、家族で遊びに来ていました。現在はスタッフとして「赤ちゃん木育ひろば」を担当しています!

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