遊ぶ【連載】わくわく遊んで大きくなるために おもちゃ屋さんの「あそび相談室」

相談1:「おもちゃを買ってもすぐ飽きるんです!」

2019.08.23

おもちゃ・遊びの困りごと、おもちゃ屋さんに相談してみませんか?連載第1回は、よくあるお悩みについて考えてみます。

相談1:「おもちゃを買ってもすぐ飽きるんです!」

群馬県桐生市にて、おもちゃの専門店「かばんねこ」を開いています、高橋美樹と申します。 店を始めて5年になりました。いろんなお客さまにおいでいただきます。
どんなお店でもあることでしょうが、よくされる質問というのがあります。
「今度1歳になるんですが、どんなおもちゃがいいですか」
「〇〇が好きなんですが、おすすめは?」…。
でも、親だからこそ、大好きだからこそいただく質問のなかには、なかなか簡単にはお答えできないなあと感じるものもあります。

例えば、こんなご質問。
「おもちゃを買ってもすぐに飽きるんですけど…」
「集中力が無いのか、ひとつのもので長く遊ばないんです」
ね、あるあるでしょう。

こんな悩みたちに、私がどんなふうにお答えしているのか、今後の記事たちを通じてお伝えしていければと思います。

で、まずはその「飽きる・遊ばない問題」。
私がお話しているヒントのひとつ、それは「教えて、やらせようとしていませんか?」ということ。

例えば、子ども本人は手を使って握ったり放したりが得意だしやりたいし面白がっているのに、トンカチがついているおもちゃだからと、必ず道具を使わせてみようとしていませんか?
とくに、ペグ刺しのような知育っぽいおもちゃになるほど、「赤だけ集めてみよう」「おんなじ色で並べてごらん」なんて、とたんに子どもにいろいろ教えたくなっちゃうのも、すごくもったいない!

もちろん子どもは、言われるとおりやってみるでしょう。
大好きな大人が、そう言うから。
そして、できれば、ほめられる。うれしいです。
でもできなければ?
勝手にがっかりされることがあるのです。
「まだできないか」なんて大人はさらっと言っちゃうけど、やっぱり子どもにとっては、りふじんだー!!!

子ども本人はペグを刺す感触が楽しくて、「今は」それだけがしたかったのかもしれない。 だから、色や刺す場所なんか関係なく、刺すことだけに夢中になっていたのかもしれない。
なのに、ああしろこうしろと横からわあわあと言われて、おまけに言ったとおりにしないからって「まだできないか!」なんて勝手なこと言われちゃあ困っちゃうし、やりたいようにやらせてくれないなら、楽しくないし、やりたくないよー!

↑「こんなふうに遊んでほしいの!」

↑「ぼくはこうやってあそびたいの!」

子どもは、遊びながら育ちます。
興味のあることを、自分の手を動かしてやってみるうちに、何かに気づく。
「あっ、こうしたら面白いかも!」にわくわくして、やってみる。
「あれ、ここがこうなってる、じゃあこうしてみたらどうなるかな?」をやってみる。
それがもしかしたら、大人がやってほしい「色分け」「順番」「数」「規則性のある理知的なこと」…、そんなことかもしれないですよ。
そして実際に、自分で気づいて分かってやりとげたことは、すごく満たされるし、自信になるし、自分の体験の知になるのです。

今、子どもが何を楽しんでいるのか、見てみましょう。
そしてその遊びが発展しそうな何かに気づいたら、ちょっとお手伝いしたり、箱などのちょうどいい道具を用意したりする。
それが、大人ができることです。
もうすでにいろんな経験をしてきて、いろんなことができて、いろんなことができる大人だからこそ、そんな予測やお手伝いができるのです。

「教えて、やらせて、分からせる」ことではなくて、自分でやって、自分で気づき、自分でわかった!ってうれしくなるように…。
大人だからこそ、配慮できるのですよ^^

↑ 自由で楽しいあそびの跡、みつけた! 感動の瞬間です。

≪次回の公開は2019年9月20日予定です≫

髙橋 美樹
執筆者おもちゃ店店主、おもちゃコンサルタント
髙橋 美樹
群馬県桐生市、木のおもちゃの専門店(とレンタルスペース)「かばんねこ」店主。https://kabanneko.com はじめての子育てでがんばりすぎていたときに、美しいおもちゃたちに出会って開眼。遊びや暮らしを通じて、子どもが自分でわくわくと育っていく姿を尊敬しています。 趣味は読書。子どもにちょっかいを出すこと。

【連載】わくわく遊んで大きくなるために おもちゃ屋さんの「あそび相談室」

この連載の記事一覧へ

遊ぶ育む知る2019.08.23