集まる【連載】大人も子どもも楽しい! アナログゲームでコミュニケーション

ゲームの勝ち負けに向き合う

2019.04.12

ゲームに負けた子が泣いたり怒ったりしたら、どうしたらいいの? 親子でゲームを楽しむコツを紹介する連載第2回

ゲームの勝ち負けに向き合う

ボードゲーム・カードゲームにはスピードや記憶力、自分の考えた作戦など年齢差や実力差で勝ち負けがはっきり決まるものと、運に左右されるものがあります。
年長から小学校低学年の頃は「勝って嬉しい」「負けて悔しい」の気持ちが出てきます。ルールがわかるようになり、楽しくなると同時に「負けると怒ってゲームにならない」という悩みが出てきますが、その時こそ子どもが大きく成長するチャンスです!
負けた子は、泣いたり人のせいにしたりして悔しさをぶつけてきます。逆に勝ち負けにあまりこだわらない子もいます。いい悪いはありません。子どもたちそれぞれに勝ち負けへの捉え方があり、感情があり、行動があります。子どもは精一杯自分らしく「負け」を乗り越えようとしているのです。

我が家の場合、長男は自分の考えた作戦を重視するタイプです。年長の頃、『ドラゴンの宝物』でいいカードが欲しいがためになかなかカードが取れず、こだわりなく次々に取っていく次男に負け、「もうやらない!」と怒ったことがありました。夜になり、「どうして負けたと思う?」と聞くと「宝(いいカード)狙いだった」と言いました。考えることで負けた原因に気づいたのです。
次男も同じ年齢になった頃、「おばけキャッチ」で負けて「こんなゲームもうやらない!」と怒って終了したことがありました。ところが次男の解決方法は長男と違っていました。和室へ行くと、部屋のすみっこで後ろを向いて負けたゲームをひとりで自主練していたのです!

我が家は子どもに対して手加減しないで本気で勝負してきました。高校生・中学生になった今、どう思っていたか聞いたところ、ふたりとも「手加減されて勝っても嬉しくない。対等な感じがした」と言っています。
最近は「負けたくないからやらない」という子が増えているように思います。チャレンジしないと何も始まりません。子どもが全力で感情を出してくるのは大人からすると心地よいことではありませんが、遊びの中で挑戦したり負けたりすることは子どもにとって必要な経験です。

人生には負けることもあります。勝って調子に乗っていたらみんなが楽しくなさそうなことに気づくこともあります。次に違う方法を試す場を大人があきらめずに作り続けていれば、子どもはいずれ勝負を楽しめるようになります。
泣いたり怒ったりするのはほんの一時です。ちょっと見方を変えて勝負の時を子どもと共有してみてください。その時間がかけがえのない思い出に変わりますよ。

菊地 三奈
執筆者mother’s spaceミーナ代表、おもちゃコンサルタントマスター
菊地 三奈
保育士として8年間勤務した後、男児ふたりの子育てをする中でアナログゲームと出会う。おもちゃ・木育・コーチング・アナログゲームなどを親子イベントや講座を通して広く伝えている。札幌市在住。

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