遊ぶ【連載】日本全国おもちゃ人名鑑 

おもちゃがある、仲間がいる場所ならどこへでも!― おもちゃコンサルタント 高田まさきさん

2021.02.19

連載最終回は、高田さん自身がこれまでに訪れた場所の思い出をご紹介。コロナがおさまったら行きたい場所、ぜひチェックしてくださいね。

おもちゃがある、仲間がいる場所ならどこへでも!― おもちゃコンサルタント 高田まさきさん

お久しぶりです。高田まさきです。

これまで、この連載では、全国のおもちゃコンサルタント仲間を訪ねて、その人となりや活動を紹介する記事を書いてきました。

連載の最後は、これまでに私が訪ねた大好きな場所について書こうと思っていました。
しかし、コロナの騒ぎになり、思うように外出ができない日々になってしまいました。

好きな場所を皆さんにご紹介しても、行っていただくこともできないし、私自身、気軽に飛び回ることもできない状況で、全国あちこちをご紹介していいのだろうかと迷いました。

でも、コロナ禍での自分の支えとなったのは、飛び回っていた中で出会った人や場所とのつながりでした。

現在、「おもちゃ美術館が大好き!」というFacebookグループページでは、毎日のように全国から、おもちゃ美術館や木育、遊びの活動に共感する方からの投稿があります。
「コロナがおさまったら行こう!」
「その日が来るのが楽しみ」というコメントもたくさんあります。

ですからこんな時こそ、全国のおもちゃ美術館を中心に、私が訪ねた場所をご紹介しようと思い立ちました。

ぜひ、「コロナがおさまったら行こう」という場所を、たくさん見つけて、楽しみにしていただければ嬉しいです。

* * * * * *

さて、私が2008年に東京おもちゃ美術館の「おもちゃ学芸員」になってからの活動を振り返ると、館内で「科学おもちゃパフォーマンス」のイベントを行うほかに、地方で開催される「移動型 おもちゃ美術館」にスタッフとして参加したり、時には海外へ行ったり、「外を見て、よそを見て」のスタイルで活動を続けてきました。

そうやって飛び回るようになったのには、あるきっかけがありました。
それは、とっても素敵な木のおもちゃを製作・販売されている飛騨高山の「オークヴィレッジ」というメーカーを見学したいと思ったことです。
行きたいのですが、独りで行くのは気が引け、ずっと躊躇してました。

2012年の或る日、東京おもちゃ美術館の多田館長と岡田ディレクターがそこのイベントに招かれると聞き、チャンスと感じ、思いきってクルマを走らせました。

オークさんに実際に伺ってみると、見るもの、聴くこと、驚くことばかりで、おもちゃや木工への印象が劇的に変化しました。
また、岡田さんによる積木を使ったパフォーマンスで、子ども達の目が輝いてくるのが印象的でした。

もしかしたら、今まで、東京おもちゃ美術館で、お客様を「待ち」の活動でしたが、地方に出掛ける「攻め」るのも大切で、おもしろい展開になるような予感がしました。

オークヴィレッジの経験は、「外」も「よそ」も見ていなかったとに気づいた衝撃的な出来事でした。
これを期に、有識の方が行かれる場には出向くことを心がけるようになりました。

さて、それから数年、東京おもちゃ美術館の姉妹館が全国に次々誕生しました。
その地方の方々の心意気に接してみたく、美術館ツアーに参加しました。

まずは 沖縄やんばる。

ここは那覇から遠く北にありますが、深い山や森があり、温かな人柄や食事の魅力にハマり、昨年までは、ほぼ年に一度は出向いていました。
ぜひ、記事の最後のリンクから、写真や動画をご覧ください。

次は北。秋田の由利本荘市にある「鳥海山木のおもちゃ美術館」。
ここは、廃校利用の美術館。
おすすめは、まず「おもちゃ列車」です。
羽後本荘駅で「由利高原鉄道 おもちゃ列車」に乗り約10分。列車が森を抜ける瞬間、異次元の世界観の美術館が右手に現れます。

専用バスで美術館に向かい、入館すると館内は、秋田の文化や歴史を体感できる設えになっています。
秋田の文化色を各所にこれでもかと感じられます。秋田の心意気を感じます。

次は一気に本州西へ。山口県長門。

こちらはツアーではなく、全くのノープランで鳥取からレンタカーを飛ばし、閉館寸前に滑り込みました。

しかし、温かく迎えて頂き、象徴的なキッズクルーズ船「弁天丸」も拝見させて頂き、とても豊かな気持ちで帰路につくことができました。
更に長門周辺は、世界が絶賛する風景があちらこちらにあり、この日も、夕暮れの「元ノ隅稲成神社」にも参拝でき素晴らしい日になりました。

* * * * * *

みなさんはそれぞれ、お住まいの地域がメインステージになるわけですが、そこを大切にするのと同じくらい、別の場所に行く・出会うことを心掛けてみてはいかがでしょうか。
それが 「外を見て、よそを見て」です。

特におもちゃ・遊びの活動に関わる方は、各地のおもちゃ美術館に行ってみると、ハッとするような発見や出会いがあると思います。

しかし、今はじっとガマン。
コロナがおさまってからの楽しみとして、どこへ行こうか、何をしたいかの作戦を考えたり、調べたり、人から聞いてみたりすることをおすすめします。

「おもちゃ美術館が大好き」の Facebook ページも、ぜひご覧くださいね。

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全国の姉妹おもちゃ美術館の紹介動画・情報ページはこちらから

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高田まさき
執筆者おもちゃコンサルタントマスター、おもちゃ学芸員
高田まさき
「外を見よう、よそを見よう」のスタイルで、木育や人のつながりを大切にする方策を日々模索。東京おもちゃ美術館では、オープン時からおもちゃ学芸員としてボランティアを続け、「科学おもちゃパフォーマンス」のイベントで、館内のおもちゃの隠れた魅力をお客様に伝えています。木育インストラクター、アクティビテイ ディレクターの資格も取得。 facebook : https://www.facebook.com/profile.php?id=100004043943455

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