暮らす【連載】季節を楽しむ、日本の色いろ

12月[師走・DECEMBER]/くるくるクリスマスツリーをつくろう!

2019.11.15

もうすぐクリスマス!作って、飾りつけをして、遊べるクリスマスツリーの工作をご紹介します。連載第10回。

12月[師走・DECEMBER]/くるくるクリスマスツリーをつくろう!

◇ 太陽が元気ない?

一年のうちで夜が最も長く昼が短い日が「冬至」。太陽の力が一番衰える日だと考えられていました。
この日はゆず湯に入り、かぼちゃや小豆粥を食べます。これは小豆の赤色が魔除けになると考えられていて、かぼちゃは栄養豊富なので冬至に食べると風邪をひかないと言われているからです。
また、「ん」がつく食べ物を『運盛り』といい、食べると運を呼び込め、幸せになると言われています。「ん」がつく“冬至の七種(ななくさ)”は、なんきん・れんこん・にんじん・ぎんなん・きんかん・かんてん・うんどん(うどん)。名前の中に「ん」が2つ含まれていて縁起がいいそうです。

◇ クリスマスのおはなし・その1「クリスマスツリーの日」

日本ではじめてクリスマスツリーが飾られた日が1889年の12月7日。外国人船員の方のために、横浜で飾られたそうです。この日を「クリスマスツリーの日」としました。
クリスマスツリーは、旧約聖書に登場するアダムとイブが見つけた「知恵の樹」の象徴とされ、知恵の実のかわりに、オーナメントなどを飾ります。みんなでオーナメントを手づくりして、飾り付けてくださいね。

◇ クリスマスのおはなし・その2「サンタさんへの贈り物」

欧米では習慣となっている行事。クリスマスイブの夜、世界中の子どもたちにプレゼントを配るサンタクロースは大忙し!そんなサンタさんに、ひと休みの贈り物。あたたかいミルクとクッキーを用意して、「サンタさん、来てくれてありがとう!」のお手紙を添えておきましょう。サンタさんのソリをひくトナカイにはお水を用意してあげてくださいね。
準備ができたらお部屋において、子どもたちはおやすみなさい♪

◇ 12月にちなんだ日本の伝統色

紅赤[ベニアカ]

鮮やかな赤。紅花の色素から黄色を抜いて紅色だけで染められた色。染料の中でも高価な色で、江戸時代では憧れの色だった。紅赤はさつまいもの品種にもある名前で、“川越いも”と言えばこの品種をさすそう。

深緑[フカミドリ]

暗く濃い青緑。「ふかきみどり」とも読む。モミノキのように冬でも緑色のままの常緑樹をイメージさせる色。こっくりとしていて落ち着きのあるこの色は、深い森も思い出させてくれる。

瑠璃色[ルリイロ]

深い青紫。12月の誕生石のひとつでもある美しいラピスラズリの和名が瑠璃。この鉱石は宝飾品だけでなく、高価な絵具の顔料にも使われている。瑠璃色は仏教やキリスト教でも至上の色とされ、最上の青色の美称でもある。

◇ 12月の工作・くるくるクリスマスツリーを作ろう!

ふーっと息を吹きかけるとくるくる回るクリスマスツリーを作りましょう!小さなお子さんと制作される場合は、おうちの方がサポートしながら一緒に作業してあげてくださいね。

材料

・ 色画用紙(緑系の色・B4サイズ) 1枚

・ モール(18cm位) 1本

・ 紙ストロー(18cm位) 1本

・ 紙ストローより細いストロー(14cm位) 1本

・ 100ml用紙コップ(直径6cm×高さ6cm位) 1個

・ 丸シールなどお好みのシール

道具

・はさみ

・えんぴつ

・目打ち

・セロハンテープ

・5mm幅の両面テープorスティックのり

作り方

1.色画用紙から21×15cmのサイズをとり、その長辺を3分の1ずつに切り分ける(①)。
切り分けた7×15cmの紙を対角線で切り分ける。3枚とも同じように切る(②)。

2.②で切り分けた直角三角形の紙を、紙ストローで巻いてクセをつける。端から5mmほどはのりづけ部分になる(③)。
のりづけ部分は残して、紙に切り込みを入れていく。幅は大体5mmから1cmくらい。多少違っても大丈夫!(④)。

3.④で用意した紙を、紙ストローに貼り付けていく。一番上は、三角形の先の部分が紙ストローより上に出るようにしておくと、仕上がりがきれい。
図のように、紙ストローに対して少しずつずらしながら、6枚とも貼り付けていく。貼付けるときは、紙ストローを寝かせて巻き付けるように貼り合わせていくと作業しやすい(⑤)。(貼付けには5mm幅の両面テープかスティックのりを使う。スティックのりの場合は、巻き付けた後しっかり貼付けられるように少し待つ。)

4.1で余っている色画用紙から10cm四方位の紙を1枚用意する。
目打ちで細いストローが通る位の穴を開ける。細いストローは、片方に1cm位の切り込みを入れて、花のように開いておく。紙の穴に細いストローを通して、裏からセロハンテープでしっかり貼付ける。これが土台になる(⑥)。
土台が出来たら、紙コップに穴を開けて上から通しておく(⑦)。

5.モールの先端を挟むように、丸シールを貼り合わせる。(ここでは3種類のサイズの丸シールと型抜きされたシールを用意しました)(⑧)。
ツリー部分に丸シールで自由に飾り付けをし、土台に3で完成したツリーの紙ストロー部を細いストローに挿す(⑨)。
⑧で作ったモールを上から差し込む。(⑩)(紙コップのサイズによって変わってくると思いますので、ストローやモールの長さは調整してカットしてください)

6.全部組み合わせて完成!ツリーの紙の間のところに息を吹きかけると、ツリーがくるくる元気よく回ります!

・丸シールでツリーや土台に飾り付けをしましたが、クレヨンなどで描いてもOKです。
・ 小さい紙コップがみつからない場合は、一般的なサイズのものを6cm位の高さになるようにカットして使います。カットした部分は、マスキングテープなどで養生してください。
・色画用紙の切り出しですが、今回ちょっと勿体なく見える方向から切り出しています。これは紙が自然に曲がる方向があり(紙の目と言います)、紙を丸める作業がある為にこの切り出し方をしています。作られる時は、この紙の方向にご注意くださいね。

完成した工作は、クリスマスツリーとして飾れて、吹く力がつくおもちゃとしてもあそべます。(吹く力は、口の回りの筋肉の発達になります) おうちの方と楽しく作って、飾って、あそんでくださいね!すてきなクリスマスをお過ごしください。

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遠藤 祐子
執筆者グラフィックデザイナー、フェルトワーク作家、おもちゃコンサルタントマスター
遠藤 祐子
「あそまめ創作教室」を主宰。子どもから大人までを対象に、絵画・造形の楽しさを伝える講師としても活動。

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