暮らす【連載】季節を楽しむ、日本の色いろ

7月[文月・JULY]/ポンポンスイレンを作ろう!

2019.06.28

夏の花が目に鮮やかな季節。睡蓮の花に見立てた工作をして、遊んでみませんか?連載第5回。

7月[文月・JULY]/ポンポンスイレンを作ろう!

◇ 7月は夏のはじまり

7月1日は、山開き・海開き。だんだんと気温も上がり、夏を感じる季節になりました。日本の和名は、自然や折々の行事などから読み方が生まれていますが、7月の和名「文月(ふみづき・ふづき)」も、七夕の行事「文披月(ふみひらづき)」が元になっています。その他に、稲穂の膨らみが見える時期の「穂見月(ほみづき)」が由来とも言われているそうです。

◇ 7月の花をみてみよう

この季節にも、朝顔・ひまわり・百日紅などたくさんの花があります。睡蓮(スイレン)もこの時期に開く花。ふわぁっと開く、美しい花です。お昼を過ぎると花は閉じてしまうそうです。でも、睡蓮と蓮(ハス)、どっちがどっち?と困りませんか?
睡蓮と蓮の見分け方のかんたんな方法は、葉の違いです。睡蓮の葉には切り込みがあり、蓮の葉にはありません。丸くて水をはじくのが蓮の葉です。傘のようにして遊んだ頃が懐かしいです。

◇ 7月にちなんだ日本の伝統色

天色[テンショク]

鮮やかな青紫で、晴天の空を表す色。七夕の短冊には5色(青[緑]、赤、黄、白、黒[紫])あり、その中の青は成長に関する願い事を書くと良いとされる。昔は紙ではなく吊るす糸でこの5色を表していたそう。

苗色[ナエイロ]

成長した稲の苗の色。少し黒みを含む強い黄緑色。7月頃には田んぼ一面がこの色となり、風に揺れる姿がとても美しい。

緋色[ヒイロ]

強い赤色。茜の根を染料にして染め上げた色。「緋」は火や日を表す“あか”と同義。お盆の飾りとして使われる鬼灯(ホオズキ)の実の色も緋色に近い。

◇ 7月の工作・ポンポンスイレンを作ろう!

7月の花・睡蓮に見立てた工作をしましょう。睡蓮の花が開く時に「ポン」と音がするそうです。この工作ではポン!と花を咲かせたり、ポンポン動かしてヨーヨーのように遊ぶこともできます。小さなお子さんと制作される場合は、おうちの方がサポートしながら一緒に作業してあげてくださいね。

材料

・色画用紙(B4サイズ。今回は緋色をイメージした色を使いました) 1枚

・ストロー(タピオカ用の太いものと、それより細い紙製のもの) 各1本

・ モール 1本(持ち手を付ける時はもう1本)

・ ビーズ 1個

道具

・セロハンテープ

・目打ち

・マスキングテープ

作り方

1.色画用紙の長辺を2cm幅に切る。これを4枚用意し、長さが半分になるように折る。モールの端1cm位のところを丸めておき、ここにビーズを通す。(①)
折った紙の中心にモールが通るくらいの穴をあけ、先程作ったビーズ付きモールを通す。タピオカストローは10cm位に切っておく。(②)

2.モールに紙製ストローを通し、その上からタピオカストローを通す(③)。
タピオカストローの上から2cm位の部分に、花びらとなる紙1枚をセロハンテープで貼る(④)。
同じ紙の向こう側を向かい合わせに貼り合わせる(⑤)。

3.先程貼り合わせた紙と十字型になるように、次の花びらの紙を貼り合わせる。同じように、残り2枚の紙も貼り合わせていく。

4.紙を貼り合わせたセロハンテープの上からマスキングテープをしっかり貼り付けて、完成!(モールの先に持ち手をつけると遊びやすいです)

遊び方

・タピオカストローをスライドさせて(A)、ポンと花を咲かせる。
・持ち手のところ持って、逆さまにしてポンポン動かしヨーヨーのようにして遊ぶ(B)。
※モールを使うときは、先端の針金に注意してください。

ちょっと不思議な形の工作です。「泡立て器じゃないよ」などと会話したり、紙の色を変えて作ったり、いろいろ楽しんでみてくださいね!

≪次回の公開は2019年7月26日予定です≫

≪≪≪前回の記事はこちらから!

遠藤 祐子
執筆者グラフィックデザイナー、フェルトワーク作家、おもちゃコンサルタントマスター
遠藤 祐子
「あそまめ創作教室」を主宰。子どもから大人までを対象に、絵画・造形の楽しさを伝える講師としても活動。

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